韓国・文大統領きょう退任 最後の演説“元徴用工”“慰安婦”問題など日韓の懸案に触れず
9日退任する韓国の文在寅大統領が最後の演説を行いました。多くの危機を克服したとアピールする一方、任期中に大きくこじれた、いわゆる元徴用工や慰安婦問題など日韓の懸案には触れませんでした。
文在寅大統領「大韓民国は危機の中でさらに強くなり、もっと大きな跳躍を遂げました」
文大統領は克服した危機の1つとして日本による輸出管理の強化を挙げ、「自立の機会となり製造業の競争力強化につながった」と強調しました。5年の任期の間で日韓関係は「戦後最悪」と言われるまでに悪化していますが、元徴用工や慰安婦問題については言及しませんでした。
また、南北首脳会談を実現させながらも再び緊張関係に戻った北朝鮮との関係については「我々の意志だけで越えがたい壁があった」と振り返りました。
文大統領の支持基盤である革新層からの支持は最後まで根強く、任期終わりまで40%台の支持率を維持しました。