中国の裁判所は10日、著名な人権活動家の許志永氏に対し、国家や政権を転覆させようとした罪で懲役14年の判決を言い渡しました。許氏は習近平国家主席の退陣を求める文書も発表していました。

支援者らによりますと山東省の裁判所は10日、許氏に対し懲役14年の判決を言い渡しました。2019年に福建省で中国が抱える社会問題について議論するための集会を開き、国家政権転覆罪に問われたということです。

またこの集会に参加した人権活動家の丁家喜氏も懲役12年を言い渡されたということです。

許氏は法学者として中国の政治や司法の改革を目指すいわゆる「新公民運動」のリーダー的な存在として知られてきました。

また拘束直前には中国の新型コロナウイルスの初期対応をめぐり、習近平主席の手腕を批判、退陣を求める文書も発表していました。

裁判では弁護側の証人出廷も認められなかったほか、弁護士に裁判の状況を口外しないよう約束させるなど完全な秘密形式で行われたということで、中国国内の人権活動家たちは「不当な判決だ」として批判しています。