政権を追われ、行方がわからなくなっていたウクライナのヤヌコビッチ氏について、ロシアメディアは２７日、現在、ロシア政府に保護されていて、日本時間２８日夜にも本人が記者会見を行うと伝えた。

　複数のロシアメディアによると、ヤヌコビッチ氏はロシア政府に保護を要請し、ロシア領内で認められたということで、事実上の亡命とみられている。日本時間２８日夜にも、ウクライナとの国境に近いロシア南部の街で記者会見を行うという。

　これに先立ち、ヤヌコビッチ氏は「私は合法的なウクライナ大統領だ」などとする声明を出したと伝えられていた。

　一方、ウクライナ議会は２７日、抗議デモを主導したヤツェニュク氏を首相とする暫定内閣の名簿を承認した。タス通信によると、ヤツェニュク氏は首相就任の演説で、「経済支援についてロシアと交渉する」と述べたということで、ウクライナの欧米諸国への接近をけん制するロシアに配慮を示したものとみられる。