アメリカでは中間選挙の開票作業が続いています。共和党がリードしているものの、事前の予測よりは伸び悩んでいるようです。予測は外れたということなのか。最新情報をワシントンの矢岡支局長に聞きます。

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アメリカの世論調査は、またしても実態を反映していなかったということは言えるかと思います。共和党が最終盤に急速に伸びたという予測でしたが、そこまでの勢いはありませんでした。

アメリカメディアは、「共和党勝利の『赤い波』は起きなかった」と伝えています。

最新の情勢ですが、NBCによりますと、日本時間9日午後11時現在、議会上院は接戦。下院は共和党が優勢となっています。ただ、思ったほどレッドウエーブが起こらなかったと。ニューヨークタイムズは、民主党が権利を訴えた「中絶の問題」と「迫り来るトランプ氏の存在感が、共和党の伸び悩みをもたらした可能性がある」と分析しています。

ワシントンポストも、「トランプ派の候補者は、問題を抱えていた」と指摘して、特に上院の最激戦州とみられたペンシルベニア州で、トランプ派の候補が敗れたことを、「最大の打撃だ」としています。

私もこの候補を取材しましたが、トランプ氏と距離を取ったり、近づいたりと、有権者はそこを見逃さなかったということかもしれません。

トランプ氏は、大統領選の出馬を強く示唆していましたが、アメリカメディアは、「トランプ氏にとっては悲惨な夜になった」と伝えていて、共和党の勝利を自らの手柄にして出馬表明する、というもくろみ通りにはいかないようです。

今回の選挙では「中絶の権利」も大きな争点になりました。中間選挙に合わせて、中絶の権利に関する住民投票が5つの州で行われましたが、これまでに3つの州で権利を認める判断が下っています。

また、中絶が大きな争点になったミシガン州知事選挙では、中絶容認派の民主党の現職知事が、大差で勝利を確実にしています。中絶の権利を求める声は、大きかったということは言えるかと思います。