米政府の債務総額が上限に到達…デフォルト避けるため「特別措置」開始
アメリカでは19日、連邦政府の債務が法律で定められた上限に達し、財務省はデフォルト(=債務不履行)に陥るのを避けるために、臨時の資金繰りを行う「特別措置」を始めました。
アメリカでは政府が国債などを発行して借金ができる債務上限額が法律で定められています。
イエレン財務長官は19日、債務総額が上限にあたる31兆4000億ドル(=日本円で4000兆円あまり)に達したことを明らかにしました。
これを受け今年6月5日まで、公務員や障害者の基金の中で直ちに必要でない資金を活用する「特別措置」を行うと議会に通知しました。
政府資金が底をつき、アメリカ史上初のデフォルト(=債務不履行)に陥るのを回避するための措置で、議会は今後、債務上限を引き上げる法律を可決する必要があります。
イエレン長官は「アメリカの信用を守るために議会の速やかな行動を求める」としていますが下院で多数派を占める野党・共和党は、債務上限引き上げの条件としてバイデン政権の歳出の大幅な削減を求めていて、今後与野党間の激しい議論が予想されます。