EU、武器購入などの資金提供へ ウクライナに国際社会の支援広がる
ロシアのウクライナ侵攻による戦闘が激しさを増すなか、ウクライナ政府は27日、ロシア側と前提条件なしの会談に応じることで合意したと発表しました。停戦に向けた進展があるかが焦点です。
27日、ロシア軍はウクライナ第二の都市・ハリコフの中心部に侵入し、市街地では激しい戦闘になりました。
ロイター通信によりますと、首都キエフ近郊では、石油貯蔵施設が爆発し、ロシア軍がインフラ施設への攻撃を強めているものとみられます。戦闘の激化を受け、ウクライナから避難する人も増えています。
隣国ポーランドでは、避難してきた人たちへ衣類や食料などが無償で提供されています。
記者リポート「避難してきた人たちが知り合いの家まで移動するのを助けるため、多くのボランティアたちが集まっています。希望の場所で連れて行ってくれるということです」
ボランティア「ウクライナは助けが必要です。私たちが持っている物を分けて助けたい」
国連難民高等弁務官事務所によりますと、これまでにおよそ36万8000人が周辺国に逃れたということです。
こうしたなか、ゼレンスキー大統領は27日、ベラルーシのルカシェンコ大統領と電話会談し、ロシア側と「前提条件なしで」会談することで合意しました。両国の代表団の会談は、ウクライナとベラルーシの国境地帯で28日に行われるということで、停戦に向けた進展があるか注目されます。
徹底抗戦を続けるウクライナへの国際社会の支援は広がっていて、EU(=ヨーロッパ連合)は27日、武器の購入などのための資金を提供することを決めました。
EUフォンデアライエン委員長「EUは史上初めて、攻撃を受けている国への武器や装備などの購入と運搬資金を提供することになる」
EUはまた、ロシアが所有する航空機のEU域内の飛行や離着陸を禁止するなどの新たな制裁措置も発表しています。