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ロシア軍、攻勢強める構え 停戦協議への調整は難航

2022年2月27日 6:57

ロシア軍によるウクライナへの軍事侵攻は首都・キエフをめぐる攻防が続いていますが、ロシア軍はさらに攻勢を強める構えです。一方、停戦協議に向けた両国の調整は難航しています。

キエフでは28日朝まで夜間外出禁止令が出されていて、26日夜も市内に空襲警報が鳴り響きました。

NBCによりますと、アメリカ国防総省の高官は26日、ロシア軍はこれまでにミサイル250発以上を発射し、国境周辺に集結していたロシア軍の50%以上がウクライナ国内に侵攻したと分析しています。

一方で、ウクライナ軍はキエフ北部などで激しく抵抗していて、ロシア軍がいら立ちを強めている兆候も確認できるとしています。

ロシア軍の侵攻は3日目に入り、民間人の被害が増えていて、ウクライナのリャシュコ保健相によりますと、これまでに子ども3人を含む198人が死亡し、1115人がケガをしたということです。

ゼレンスキー大統領「敵はロケット弾を使って住宅地を攻撃している」「エネルギーインフラを破壊しようとしている」

ウクライナのゼレンスキー大統領は「敵の攻撃に耐えて見事に撃退した」「キエフと周辺の主要都市は我が軍が押さえている」と強調しました。

こうした中、ドイツやオランダなどNATO(=北大西洋条約機構)の加盟国は武器供与を相次いで表明。戦闘が激しさを増す中、ウクライナを支援する姿勢を強めています。

一方、停戦を協議するため、ウクライナ側はロシア側と日時や場所を交渉しているとしていますが、ロシア大統領府の報道官は26日、「ウクライナ側が交渉を拒否した」と述べました。軍事作戦を継続する考えも明らかにしていて、ロシア軍はさらに攻勢を強める構えです。

ウクライナ側は「交渉拒否はしていない」と反論していますが、停戦協議に向けた調整は難航しています。