ロシア軍が首都キエフに ウクライナ大統領「厳しい夜になる」
ウクライナへの攻撃を続けているロシア軍の地上部隊が首都キエフの中心部に迫る勢いで、ウクライナのゼレンスキー大統領は「厳しい夜になる」と警戒を強めています。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領「率直に言うと、厳しい夜になるだろう。とりわけキエフでは注意を払わなければならない」
ウクライナのゼレンスキー大統領はこのように述べ、首都中心部への侵攻に警戒を強めました。
キエフでは爆発音とせん光のようなものが確認されました。ロイター通信は目撃者の話として中心部付近で繰り返し爆発音が聞こえると伝えています。これに先立ち、ロシア国防省は25日、ロシア軍がキエフ郊外の空港を制圧し、ウクライナ兵200人以上を殺害したと発表しています。
一方、ウクライナのゼレンスキー大統領がプーチン大統領に協議を呼びかけたことについて、ロシアの大統領報道官は、隣国ベラルーシの首都ミンスクにロシアの代表団を送り、ウクライナ側との交渉のテーブルにつく用意があることを明らかにしました。ウクライナを軍事攻勢で追い詰めたところで交渉に臨み、譲歩を迫る可能性もあります。
こうした中、25日、国連の安全保障理事会が開かれ、ロシアによるウクライナ侵攻を非難しロシア軍の即時撤退を求める決議案の採決を行いました。
採決では、安保理理事国15か国のうち11か国が賛成しましたが、常任理事国のロシアが拒否権を行使し、否決されました。これまでロシア寄りの姿勢を見せてきた中国は棄権しています。