1973年のアカデミー賞の授賞式で映画におけるアメリカ先住民の描き方に抗議し、受賞を拒否したことで知られる先住民女性のサシーン・リトルフェザーさんが亡くなりました。75歳でした。

先住民族の血を引くサシーン・リトルフェザーさんは1973年、アカデミー賞の授賞式で「ゴッドファーザー」で主演男優賞に選ばれたマーロン・ブランドさんに代わり、登壇しましたが、受賞を拒否しました。

映画における先住民の描き方に抗議するため、ブランドさんから頼まれたもので、会場からは非難するブーイングが上がりました。

リトルフェザーさんは女優として活動していましたが、その後、映画界での仕事は少なくなったということです。

映画芸術科学アカデミーは先月、イベントを開き、この授賞式での対応などについて公式に謝罪、リトルフェザーさんは「謝罪は私1人のものではなく、先住民全員のためのもの」と謝罪を受け入れました。

リトルフェザーさんは去年、乳がんが肺に転移し、末期がんであることを明らかにしていて、家族は2日、リトルフェザーさんががんのため自宅で亡くなったと発表しました。

アカデミーはツイッターで、リトルフェザーさんが生前に語った、「私がいなくなっても、あなたが真実のため立ち上がるとき、私と人々の声を思い出してください」との言葉を紹介しています。