NATO首脳会議が閉幕 ウクライナ加盟時期の明示見送る ゼレンスキー大統領「戦争継続中は難しいことは理解」
NATOの首脳会議が閉幕しました。ウクライナが求めていた加盟の時期を示すことは見送る一方で、G7(=主要7か国)は、ウクライナの安全を長期に保障する新たな枠組みを打ち出しました。
焦点となっていたウクライナの加盟について、NATOは手続きの省略を打ち出したものの、加盟の時期を示すことは見送りました。アメリカやドイツなどは「時期尚早」だとしていて、加盟国の温度差が浮き彫りとなりました。
ゼレンスキー大統領は会見で、今回の会議について「加盟の招待があれば理想的だった」と述べ、不満を口にしました。加盟までの安全保障を求めるウクライナへの配慮から、アメリカなどG7は、ウクライナへの長期的な支援を掲げる共同宣言を発表しました。
戦闘機や長距離ミサイルの供与を続けることなどが盛り込まれ、日本も無人航空機の検知システムなどを新たに供与します。バイデン大統領は「いかなる侵略の可能性にも安全保障を与える」と強調しました。
ゼレンスキー大統領はNATO加盟について、「戦争継続中は難しいことは理解している」と語りました。
ロシアとの全面戦争を避けつつウクライナの反転攻勢を支援し、どのように戦争終結への道筋をつけていくのか。NATOには重い課題が突きつけられています。