【中継】北朝鮮「衛星打ち上げ」通告 “友好国”中国のホンネは? タイミングに“不快感”も…
27日、韓国・ソウルではおよそ4年ぶりとなる日中韓の首脳会談が行われました。その注目される会談の直前、北朝鮮が通告したのが「人工衛星」の打ち上げです。今回の打ち上げ通告を中国はどのように受け止めているのでしょうか。北京支局から柳沢高志記者です。
ある日中関係筋は、「このタイミングでやるのか」という不快感を中国側はつのらせているだろうと分析しています。
日中韓の首脳会談後の共同会見で、中国の李強首相は、「関係者は自制し、事態の悪化や複雑化を防いでほしい」と述べるにとどめ、北朝鮮への批判を避けました。ただ、日中関係筋はこのタイミングで打ち上げを通告するとは中国も想定しなかっただろうと指摘しています。
中国が北朝鮮をグリップできていないことを国際社会に印象づけてしまった形です。
――となると中国も北朝鮮にかなり手を焼いているということでしょうか?
北朝鮮とどういう関係を保っていくか苦慮している一面があるのは確かです。
本来、中国にとって、北朝鮮に影響力を持っていることはアメリカなどに対する重要な外交カードの一つです。
しかし、ウクライナ侵攻をめぐりロシアと北朝鮮が関係を深めるなか、ある外交関係者は、「北朝鮮にとって中国の重要性が低下している」と指摘しています。
中国としては、ウクライナに侵攻したロシアを支援する北朝鮮と同一視されたくはない、その一方で、北朝鮮への影響力も保ちたい、という思惑があり、難しいバランス感覚が求められているといえます。