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国連本部で“被爆者”自身が「核兵器廃絶」訴える 核兵器禁止条約の締約国会議開幕《長崎》

2025年3月4日 20:55
国連本部で“被爆者”自身が「核兵器廃絶」訴える 核兵器禁止条約の締約国会議開幕《長崎》

核兵器禁止条約第3回締約国会議が、アメリカ・ニューヨークの国連本部で始まり被爆者が核兵器廃絶を訴えました。

唯一の被爆国である日本は、今回もオブザーバー参加を見送っています。


締約国会議は、2021年に核兵器禁止条約が発効して以降開かれていて、3回目となる今回はアメリカ・ニューヨークの国連本部で、日本時間の3日夜に開幕しました。

会議ではノーベル平和賞を受賞した「日本被団協」から派遣された濱住 治郎さん79歳が登壇。

母親の胎内で被爆し原爆で父親を亡くした経験と、被団協の歩みを話すとともに「核」を巡る情勢が厳しさを増す中、廃絶の必要性を訴えました。

(日本被団協 濱住 治郎さん(79))
「原爆は本人の未来を奪い、家族も苦しめる悪魔の兵器です。被爆による悲劇を繰り返してはなりません」

被爆から80年を迎え、被爆者の声を発信する決意を改めて語りました。

(日本被団協 濱住 治郎さん(79))
「80年になってもまだ、苦しんでいる被爆者がいるということを少しでもわかってほしい。ノーベル平和賞被団協にいただいたこともあり、二重にも三重にも世界が見てくれている。被団協・被爆者って。そういった時期だからこそこれから頑張らねば」

核兵器の開発や保有、使用などを禁止し、94の国と地域が署名する核兵器禁止条約。

締約国会議には「核の傘」の下にある国のうち、オーストラリアがオブザーバー参加していますが、前回まで参加のドイツは見送っています。

「“唯一の被爆国” 日本」は、安全保障に支障をきたすことを理由に今回も参加を見送っています。

(長崎で1歳の時被爆 和田征子さん(81))
「残念の一言。核の傘の中にある国でも参加した。そこの国がどういう影響を持ったか。どういう考えを持ったか。検証すると約束してくれたが、理由がわからないままです。私たちは」

会議は現地時間の7日まで開かれる予定で、核軍縮に向けた機運を高められるかが注目されます。

最終更新日:2025年3月4日 20:55
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