防災志向で人気「調理用ポリ袋」 防災・時短に役立つ“湯せん調理”レシピ
度重なる台風や地震などの災害。防災意識の高まりから、今、ある調理グッズが注目されていて、品薄になっているケースも出ているといいます。
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災害と隣り合わせのこの夏、街では防災意識が高まっています。街の人に話を聞くと…
「最近ゲリラ豪雨で停電が続いたり。津波とか地震に限らず、いろんな防災意識はしていきたい」
「前は遠い未来みたいな感じだったが、最近は今あってもおかしくないという心構え。お水とお茶。使い捨ての箸とか1袋にまとめて一応常備」
「長く持つ食料品を買っといた方がいいかなと」
欠かせないのが「食」への備え。中でも、注目されているのが熱に強いポリ袋です
「ポリ袋に食材を入れて湯せんすることで調理ができる。常に自宅にはある状態」
一般的なポリ袋は加熱すると破れるおそれがありますが、高密度ポリエチレン袋は湯せん調理が可能です。災害時にもさまざまな料理が簡単に作れると注目されています。
そのうちの1つ、「アイラップ」は8月、日向灘で発生した地震後、売り切れが相次ぎ、転売防止を呼びかける事態に。無印良品でも99円で販売され、今月、売り上げが急増したといいます。(※湯せん調理ができるポリエチレン袋・40枚入り 税込99円)
さらに今、湯せんだけでなく“レンチン”できるポリ袋も登場。
クリロン化成開発営業部 岡里彩子さん
「ねじって口を閉じるような感じで、このままレンジに入れます」
家電量販店で実演していたのは「焼かない焼きそば」です。麺とカット野菜を入れて4分加熱。粉末ソースを混ぜれば、完成です。一般的なポリ袋より耐熱温度が高く、加熱してふくらんだ袋の中で蒸気が循環して、モチモチの麺に仕上がるそうです。(※レンジでおいしい袋モフ 10枚入り198円など)
お客さん
「簡単で早くてびっくりしました」
もちろん湯せん調理も可能で、実際に、能登半島地震の炊き出しでも使われました。
クリロン化成開発営業部 安原綾乃課長
「防災のためだけに使おうとすると、いざという時慌てるけど、日々の湯せん調理やレンジ調理でこの袋に触れていたら、もしもの時、アッていうところで使っていただける」
「防災」と日々の「時短」を両立。
お客さん(84)
「一石二鳥だ。84歳で家事をいかに圧縮してちゃんとした食生活をこれからも続けていくか」「簡単にチンしてできるのはありがたい」
お客さん(20代)
「面積もとらないので、軽く常備しておいてもいいかな」
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災害時、ポリ袋でどんな料理が作れるのか。防災士で管理栄養士の今泉マユ子さんに“湯せんレシピ”を教えてもらいました。
停電を想定してカセットコンロを使い、まずはあたたかい白ご飯の作り方。米1合と水1カップ(200ml)を袋に入れ、ポイントは…
防災士・管理栄養士 今泉マユ子さん
「空気をなるべく抜いてほしい」
お湯の中で袋が浮かないよう、空気を抜くこと。鍋底に直接入れると袋が破れることがあるため、お皿を敷いて、袋を投入。沸騰させて20分加熱、火を止めて10分蒸らせば、ホカホカのご飯が完成です。
ご飯がたけるということは…
防災士・管理栄養士 今泉マユ子さん
「みなさんのお宅には、卵ある方も多いので、オムライスを作りたいと思います」
ケチャップライス用、オムレツ用のそれぞれの袋に材料を入れたら、工程は白ご飯と全く一緒。
◆ケチャップライス
米 70g
水 1/2カップ(100㎖)
ケチャップ 大さじ2
スライスサラミ 1/2袋
◆オムレツ
卵 1~2個
塩 少々
※材料を袋に入れ20分加熱、10分蒸らす
防災士・管理栄養士 今泉マユ子さん
「ポリ袋調理のいいところは、きれいな舟形ができるので、失敗なしでオムレツができちゃうんです」
また、スパゲティを半分に折って入れ、同じ作り方で表示時間分、加熱すれば、余り物の食材と合わせてパスタもできるんです。
記者
「麺がモチモチで弾力があり、まるで生パスタのような食感」
防災・時短、どちらにも役立つポリ袋レシピ。日常から始めてみてはいかがでしょうか。