「髪にも環境にも優しい」進化する“固形石けん”続々登場
液体に加え、手軽な泡タイプも登場している石けんですが、今、昔ながらの固形タイプの石けんを選ぶ人が増えています。髪を洗うときしむというイメージもありますが、思わぬ製品もでています。進化する固形石けんを取材しました。
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凝り固まった“石けんのイメージ”が、洗い流されるかもしれません。
都内の雑貨店では、固形タイプの石けんの売り上げは、前の年より3割ほどアップしたといいます。
銀座ロフト・健康雑貨チーフ 鈴木祐一さん
「石けんというカテゴリーの種類が増えている。今ですと、部分用の石けん、パーツケアの石けんが売れ筋となっています」
昔なじみの石けんはもちろん、二の腕やおしりなど、従来の“石けん”よりも部位別にターゲットを絞った石けんも販売されていました。その数は年々増え、現在およそ80種類あるといいます。
街の人は…
40代主婦
「牛乳石鹸です。体用にずっと家族で使ってる。子どもが生まれてからなので10年くらいは使ってる」
30代音楽関係
「髪の毛以外。バランスよく汚れが取れているのかなって」
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体を洗うアイテムとして、固形石けんは根強い人気があります。しかし今、“石けん”で洗うのは体だけではないんです。
“小学校の手洗い石けん”としておなじみの「レモン石鹸」を戦前から作っていた老舗の化粧品メーカーは、固形のシャンプーとコンディショナーを開発しました。
そこである疑問をぶつけてみました。
Q.「髪の毛きしんじゃうんじゃないの」っていう人が多いと思うが?
マックス 大野範子社長
「まったくないですね。固定観念をまっこうから崩していく破壊的商品ですので」
100年以上積み上げた“液体を固形化する”技術で、“きしむ成分”を一切使用せず開発したといいます。
実際の使い心地はどうなのか、スタッフが体験しました。まず、固形シャンプーを濡らし、泡立て、湿らせた髪を洗うと…
「泡が軽やかな感じで洗いやすい」
また、固形コンディショナーは直接髪に塗り込むため…
「成分が髪になじんでいるような感じがします」
最後にタオルで拭いてみると…
「全然きしんでないですね。指通りなめらかです」
また、こんなメリットもあるといいます。
マックス 大野範子社長
「洗った後、髪が乾くのが早い」
ドライヤーの使用時間短縮にもつながるということです。
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人気コスメブランド「SABON」では、今年3月から固形シャンプーを発売しています。香りはジャスミンとローズの2種類あり、すっきりとした洗い上がりだといいます。
さらに固形シャンプーならではのメリットもあるといいます。
サボン アトリエ スパ ビューティーアドバイザー 甲斐春香さん
「髪だけでなく環境にも配慮した製品になっています」
液体のシャンプーと比べて、大幅に水の使用量を減らして製造しています。加えて、固形シャンプーの容器は再生紙で、プラスチックを使わないため、環境にも優しい商品だといいます。
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継続して使用することで髪にも環境にも優しいという固形シャンプー。続々登場する“新たな石けんの形”は、今後も広がりをみせそうです。