【ALSになった元教師】「誰もが幸せに…」 教え子たちと伝える"命の授業"『every.特集』
全身の筋肉が動かなくなり、呼吸もできなくなる難病・ALSと闘う有坂栄康(ありさかひでやす)さん。元教師である有坂さんは立つこともしゃべることもできない、そんな状況でも、ある“授業”を行っている。題して「命の授業」――。有坂さんの代わりに声を届けるのは、かつての教え子。実はこの授業、有坂さんが教師のときに受け持った教え子たちと作り上げたもの。
教師の仕事が大好きだった有坂さんは、7年ほど前にALSを発症。その後、病状は進行し3年前、教師を辞めざるを得なくなった。退職後、闘病生活を続けながらも有坂さんが願い続けたこと。それは、「また子どもたちと授業をしたい」。
転機となったのは、有坂さんが教師になって初めて受け持った、28年前の教え子たちとの同級会。再会した教え子から、こんな提案をされた。
「先生の思いを伝えていけるようなイベントを企画しようかって」
教え子の思いに有坂さんは背中を押され、再び授業をすることを決意。病気になった今だからこそ、子どもたちに伝えられることがある――。「命の授業」と名付けた。
資料づくりは、有坂さんが自分で行う。パソコンにつけた目線を読み取る装置を使い、目で文字を選び、確定ボタンを押すのはわずかに動くつま先。集中力が必要で、特に目の負担は大きく、続けられるのは2時間が限界。それでも、子どもたちに思いをこめた授業を届けるため、気力を振り絞る。
そんな有坂さんの元に、県内の中学校から授業の依頼が。中学3年生、およそ260人の前で行う久々の授業。有坂さんが子どもたちに問いかける。
「ALSで最も恐ろしいことはなんだと思いますか?」
有坂さんが『命の授業』で伝えたかったこととは――。
※詳しくは動画をご覧ください。(2024年2月28日放送「news every.」より)