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【温泉】旅館の3代目に! 長野の魅力で“おもてなし” 地元愛するタイラーさんの思い『every.特集』

2023年12月23日 18:15
【温泉】旅館の3代目に! 長野の魅力で“おもてなし” 地元愛するタイラーさんの思い『every.特集』

長野県の戸倉上山田(とぐらかみやまだ)温泉にある亀清旅館。創業68年。お湯は源泉かけ流しで露天風呂が人気の宿だ。この旅館の主人がアメリカ、シアトル出身のタイラー・リンチさん。身長はなんと2m。見上げるほどの大きさ。でもいつも笑顔を絶やさず、旅館ならではの「おもてなし」で宿泊客を迎えてくれる。

共に宿を切り盛りしているのが、妻の磨利(まり)さんだ。タイラーさんは旅館の娘だった磨利さんと結婚し、11年間シアトルで暮らしていた。しかし、旅館の2代目だった義理の父が亡くなったことで、人生は大きく変わることになる。当時、旅館の後継者がおらず、廃業の危機に直面したのだ。

そこでタイラーさんは3代目になり、旅館を存続させようと決めた。先代の女将に旅館のイロハを教わりながら、自分なりのおもてなしを作り上げようと努力を続け、お客さんがそれぞれに心地いい時間を過ごせるよう考えていった。

例えば布団を敷くときは、お客さんの顔を浮かべながら布団の位置を決めている。年配の夫婦の場合は、ほどほどのスペースを空けて敷くなど細かい心配りを忘れない。

宿泊客は「本当の日本人より日本人」と話す。「タイラーさんがいるから泊まりに来る」というお客さんもいるほどの人気ぶりだ。

しかしタイラーさんはこの3年ほど逆境の中にいた。コロナ禍の襲来で一か月半お客さんはゼロで、存亡の危機に直面してしまった。旅館は一時休まざるを得なかったが、その時もお手製の仕出し弁当を自ら配達して地元客にアピールしたり、遠方の常連客には「旅館の温泉を思い出して」と温泉水を無料で送ったりして、旅館存続のために努力を続けていた。

その思いが伝わったのか、コロナ禍が落ち着いた今、日本人の宿泊客は戻り始めている。しかし、外国人客は全盛期の2割ほどしか戻っていないのが現状だ。タイラーさんが考えているのは地元、長野の良さを知ってもらいリピーターを増やすこと。新たなチャレンジが始まった。

夕食の食材を手に入れるため向かった農園。海外のお客さん向けのあるスイーツが目的だった。
「絶対(外国人宿泊客も)喜びますよ。長野に来てよかったなと思ってくれる」と、タイラーさんは自信ありげ。そして始まる夕食の時間。果たしてお客さんの反応は?

※詳しくは動画をご覧ください。(2023年12月22日放送「news every.」より)