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【大雨から1年】水害について語り合う会 自ら考え行動する 自主防災組織の取り組みに密着

2024年7月16日 9:53
【大雨から1年】水害について語り合う会 自ら考え行動する 自主防災組織の取り組みに密着

去年7月の記録的な大雨から1年が経ちました。

あの日の避難行動のあり方を改めて検証して、次の災害に備えようと取り組みを進める自主防災組織が秋田市にあります。

これまでの歩みといま、そしてこれからを取材しました。

約3800人が暮らす、秋田市横森。

15日、“水害について語り合う会”が開かれ、横森5丁目に住む30人ほどが集まりました。

町内会長を務める武内仁さんは、住民でつくる自主防災組織の運営も担っています。

横森5丁目町内会 武内仁 会長
「みんなで話し合い、より良い次の防災ということを考える際に、我々はこんな行動をしようという非常に貴重な経験を去年したわけですので、その経験を生かしながら次に備えていきたいなと思っております」

1年前の記録的大雨を教訓に、改めて災害に備えようと企画された、“語り合う会”。

住民
「避難することも考えたんですけど、避難するより先にまさかこんな状態なるとは思っていなかったから、ショックでショックでしょうがなかったです」
「横森(のグラウンド)も何も建物がないと、私はどこに逃げたらいいんでしょうかとそれを聞きたくてきょう参加したんですけれども、それをぜひアドバイスお願いします」

武内会長
「一つ森公園の体育館とかってなるんだけども、だからうちのほうで今考えているのは、一つ森公園の雨の場合は、一つ森公園の体育館だけれども、ただ今話があったようにあそこにたどり着けるかどうかっていうことは、非常に問題なわけですよね」

1年前、太平川が氾濫し、住宅の大半が浸水被害に遭った、横森地区。

武内さんの自主防災組織は、住民の要望に応じてボランティアを集めたり食料品を配る拠点を設けたりするなどして対応にあたってきました。

1年が経ち、住民の生活の再建が進んで、少しずつ元の町並みが戻りつつあると話す武内さん。

見守ってきたからこそわかる復旧の歩み。

一方で、地域の変化も感じています。

浸水被害があった地域での生活に不安を募らせ、ほかの場所に移り住んだ人や、離れた家族のもとに身を寄せた人も少なくないといいます。

この1年、武内さんは、地域の家々を訪ねて、困りごとなどがないか声をかけてきました。

日頃から顔が見える関係を築くことで、災害の際に助け合ったり、その後の心や体の負担にも気がついたりすることができると考えている武内さん。

武内会長
「災害の場合は、後片付けを早くどうこうするっていうだけで物事が終わるんじゃないかなと思っていたんだけど、そうじゃなくて、やはりずっと今も後を引いていることが実はあるわけ。そうすると、やっぱり周りの人方との交流がいかに大事かっていうのを感じますね」

交流の輪をさらに広げ、いのちを守るためにどう行動すべきなのか、住民同士が話し合う機会を設けたい。

“水害について語り合う会”は、そんな思いから開かれました。

15日は、『安否確認の際の連絡先や大雨の際に身を寄せる避難先はどこにするか、家族などと話し合ったうえで、来月中に自主防災組織のメンバーと共有すること』を決めました。

1年前の“あの日”の経験を伝え継いでいくことを誓った、横森5丁目町内会。

地域の住民が一体となった防災の取り組みがこれからも続けられます。

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