夏休みの自由研究 今どきは「身近に楽しく答えを出す」お茶や洋服テーマに
夏休みの宿題として多く出される『自由研究』。“自由”なだけにテーマを決めるのに苦労することもありますが、『身近なもの』を研究し、『楽しく答えを導き出す』今どきの自由研究を取材しました。
後藤楽々キャスター
「子どもたちが集まっています」
子どもたちが熱心に取り組むのは、飲料メーカーが協力した自由研究のイベントです。商品をお手本に、おいしいお茶を作っていました。
参加した子ども
「にがっ!」
「もっと甘いよ!」
今や、インターネットやAIで答えが出てくる時代。しかしこの自由研究は、繰り返し試し考え、自分なりの答えを出すというのが狙いです。このイベントの発起人は東京学芸大学附属世田谷小学校教諭の沼田晶弘さん。沼田さんは掃除の時間にダンスを踊る『ダンシング掃除』など“やる気を引き出す”ユニークな教育法が注目されています。
沼田晶弘さん
「(インターネットやAIで)調べるだけでは何にもならない。調べた結果どうやって工夫するか、自分で考えるか、というのをプラスしたら自由研究になるので」
今回は沼田さんの考案でお茶を研究対象にし、繰り返し試すことに。まずはお茶の味を知ろう!ということでクイズが行われました。配られたのは100グラム300円と1500円の茶葉のお茶です。
沼田晶弘さん
「どっちが高級なお茶かを当ててください」
後藤キャスターも“利きお茶”に挑戦します。
後藤楽々キャスター
「ん~苦い」
参加した子ども
「高級はB」
「Aだよ!」
沼田晶弘さん
「高級茶は赤のAだと思った人?」
後藤キャスターは『苦い=高級』だと判断しAのお茶を高級茶として選びました。しかし、正解はAよりも渋みが少ないBでした。
後藤楽々キャスター
「違う!」
子どもたちは味の違いを知った上で、その茶葉を組み合わせながら商品をお手本に自分なりのおいしいお茶を研究していきます。
後藤楽々キャスター
「これは何℃のお湯?」
参加した子ども
「これは80℃!」
お湯の温度が高いと苦味が出ると、導き出した子どもたちは温度と茶葉を変えた4種類のお茶を用意。これらをブレンドする作戦です。親も同席していますが、あくまでも子どもたちだけで答えを出します。試すことおよそ40分。出来上がったお茶の味は?
沼田晶弘さん
「(お手本のお茶に)似ている」
自分たちなりのおいしいお茶を導き出せました。何度も試すことで、考える力を育む。それが、今の時代に求められる自由研究だと沼田さんは言います。
参加した子ども
「自由研究が楽しいイメージに変わった」
身近なものを題材にした自由研究は他にも。続いて後藤キャスターが取材したのは、アパレルメーカーが主催した“服”の自由研究イベントです。親が選んだ服を着ることが多い子どもたちですが、ここでは自分で服を選び、コーディネートすることで、自立性を育む狙いです。
参加した子ども
「(お母さんを)びっくりさせたい」
そして、考え抜いたコーディネートをお披露目します。
イベントスタッフ
「かわいい~」
参加した子どもたちは、トレンドのショート丈パーカをアクセントにしたコーデや、ベージュと白を組み合わせたワントーンコーデなどオシャレにまとめていました。イベントにはこんな目的も…
ジーユー グローバルマーケティング部 荒木久美子さん
「服という身近なものから環境について考えていただきたい」
リサイクル素材に実際に触れるなどして、服の大量廃棄など環境問題について考えるきっかけを持ってほしいといいます。初めて子どもに服選びを任せたというお母さんは。
参加した子どもの母親
「服がどうなるかということも考えるきっかけになったと思うので今後大事に着てくれるだろう」
身近なもので考える力を育む自由研究。試してみてはいかがでしょうか。