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相次ぐマンホール噴出 数十キロの鉄製フタはなぜ吹き飛ぶ? 台風による大雨時は「エアーハンマー現象」に要注意 「冠水道路を歩く時は、道路の端を歩いて」

2024年8月29日 8:35
相次ぐマンホール噴出 数十キロの鉄製フタはなぜ吹き飛ぶ? 台風による大雨時は「エアーハンマー現象」に要注意 「冠水道路を歩く時は、道路の端を歩いて」

今週末、台風10号の最接近が予想される東海エリア。“ノロノロ台風”で影響が長引く恐れが出ています。荒天が懸念されるなか、大雨の時こそ注意したい現象があります。

マンホールのフタが吹き飛ぶ!「エアーハンマー現象」とは?

21日、東京・新宿駅前で撮影された映像には、マンホールからものすごい勢いで水が噴き出す瞬間が映し出されていました。

噴き出した水に吹き飛ばされたのは、数十キロはあるマンホールの鉄製の重いフタ。道路には、3つに割れたフタらしきものが散らばっていました。

日本グラウンドマンホール工業会によると、今回の現象は「エアーハンマー現象」の可能性が非常に高いといいます。

“空気圧でフタを下からたたく”ような仕組みから、その名が付けられた「エアーハンマー現象」。

どのような仕組みかというと、普段は水位が低い下水道管に、大雨が降ることで大量の雨水が流れ込み水位が急上昇。すると、下水道内の「空気」が行き場を無くして「圧縮」されます。

水の勢いが増し、異常に高まった「空気圧」が耐えられなくなり、フタが吹き飛んでしまうことがあるのです。

岐阜では噴出した水で車が持ち上げられる事態に

過去、東海エリアでも「エアーハンマー現象」が発生していました。2020年7月に撮影された岐阜県岐阜市の映像に映っていたのは、噴き出したマンホールの水に車が持ち上げられている様子。

新宿駅や岐阜市のような「エアーハンマー現象」が起こるときには、大雨が降っていました。

名古屋市上下水道局では、市内の下水道を1時間に50ミリから63ミリの大雨にも耐えられるよう整備を実施。大雨における対策の強化を進めています。

台風接近の影響で、大雨が予想される東海エリア。名古屋市上下水道局は冠水道路を歩く時の注意として、「マンホールは道路の中央に設置されていることが多い。やむをえず外を歩く際は、マンホールが設置されていない道路の端を歩いてほしい」と呼びかけています。

最終更新日:2024年8月29日 8:35
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