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総額約50万円!"食べられる"遊園地 大人と子どもが一心不乱にお菓子と格闘「お菓子が視界いっぱいに広がって最高」

2025年2月8日 12:00
総額約50万円!"食べられる"遊園地 大人と子どもが一心不乱にお菓子と格闘「お菓子が視界いっぱいに広がって最高」

巨大化した「きのこ」と「たけのこ」に、ジェットコースターや観覧車、メリーゴーラウンドが気分を盛り上げる遊園地。実はこれ、ぜんぶお菓子で作られているんです。総額約50万円分のお菓子で作られた“夢の世界”。完成までには、数々の苦労がありました。

総額約50万円!お菓子で作る遊園地

岐阜県岐阜市にある『Art Labぎふ』。「つまみぐいきんし」と書かれた紙が貼られた部屋の中では、大量のお菓子を使って“あるもの”が作られていました。

チョコの上にチョコ、これでもかとチョコ!その量、半端じゃありません。これほどまでのお菓子を使って、一体何を作るのでしょうか。

そのカギを握るのが、三浦ゆかさん。自宅で工作教室を開いています。ゆかさんによると、“あるもの”を作るため、板チョコ4666枚、アポロ3260粒を使用。まさに、“ケタ外れ”の量です。

ゆかさんといえば、去年、明治から販売された27万円の「お菓子の城キット」を衝動買い。のべ300人で、大きな“お菓子の城”を完成させた強者です。

先月、明治から35万円の「遊園地キット」が発売。昨年からパワーアップし、今年はなんと“夢のお菓子ランド”を作ることができるのです。

そんな夢のような企画に、今年もゆかさんが挑戦!遊園地キットに、オリジナル要素のアレンジを加えて製作するといいます。

しかし、明治からゆかさんに届けられたお菓子の量は、販売分をはるかに超える総額約50万円分!そのワケを明治の担当者が明かしてくれました。

『明治』カカオマーケティング部 杉山詩織さん:
「(去年)大人数で手作りを楽しんで、大人数で食べるみたいな部分を、すてきな形で実現してくださっていた。この2年目もぜひ、三浦さんの思いのまま作ってほしいなと思って、算出していただいて、それを手配させていただいた」

去年の製作を見て感動した明治さん。ゆかさんが作りたいものが作れるよう、お菓子を送っていたのです。

“きのこの山”派に思わぬ試練!? チョコで応急処置

まずは、パーツ作りから。“きのこ派”と“たけのこ派”に分かれて作業します。しかし、きのこ派にはハンデが…。

三浦ゆかさん:
「ごめんね、きのこ派…。めっちゃ首がポキンって折れてる」

ゆかさんが落としてしまい、きのこの山がボロボロに。きのこ派が大激怒しそうな惨状です。なんとかチョコでつなぎ、応急処置をして進めます。

さらに、バキッと何かが割れた音が。力を入れすぎたのか、家の壁を破壊してしまいました。

三浦ゆかさん:
「お菓子に埋もれ、お菓子と闘う生活です」

事前準備から波瀾万丈。果たして、完成できるのでしょうか?

線路が崩壊!散らばる”チョコベビー”

迎えた建築当日。モデルハウスを借りて、パーツを運び入れます。作業できるのは2日間。急ピッチで建築しないと間に合いません。

今回は、ゆかさんが考案した「アポロの遊園地」と「きのたけの里」を作ります。

“里”と呼ぶためには、家がそれぞれ50戸も必要!里の畑部分を製作するチームでは、マカダミアチョコレートで作られた芽キャベツ、きのこ、たけのこを敷き詰めた板が次々と作られていました。その数、なんと90枚!

ヤンヤンつけボーとチョコベビーで作っていたのは「線路」。実は、この線路が、のちに大事故を起こすことになるのです。

ゆかさんの友人が削っていたのは、「きのこの頭」。溶かしたチョコを固めて、巨大なきのこを削り出していました。たけのこも巨大化に成功し、2つの里のシンボルとして設置されました。

完成に向けて大人も子どもも、一心不乱にお菓子と格闘します。

製作2日目、ある事件が発生。足を引っかけて、「線路」が崩壊してしまったのです。外側に配置する部分でありながら、最初に作ってしまったことが原因でした。崩壊した線路の片付けと作り直しに追われます。

さらに、他パーツも完成したものから設置していたため、“足の踏み場”がなくなってしまったのです。一度置いたお菓子を移動させながら、ゆっくり奥に入ります。

三浦さん:
「なんかゴジラの気分!超楽しい!わーい、怪獣じゃん」

こんな状況でも、ゆかさんは楽しむ気持ちを忘れません。

細かいところにまでこだわって作ること、12時間半。ついに、ゆかさんが思い描いた“お菓子の遊園地”が完成しました。

「アポロ遊園地」には、ロングジェットコースターに観覧車やメリーゴーラウンド。

「きのたけの里」は、川が流れ、畑ができ、にぎやかな町並みとなりました。その規模はなんと、去年の3倍です。

三浦さん:
「もう最高です。お菓子が視界いっぱいに広がるのが、最高の誕生日でうれしいです」

この日は、ゆかさんの32歳の誕生日。遊園地の完成と共に、みんなでお祝いします。

最後は、みんなで解体作業。袋にいっぱい入れて持ち帰ります。“お菓子の遊園地”のあった場所は、あっという間に更地に。現実世界に戻りました。

製作に協力してくれた人々に、笑顔で手を振るゆかさん。「ほんとに皆様、ありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えます。続けて、「また来年もよろしくお願いします」と次回に向けたメッセージも。

みんなの力を合わせて作った、お菓子でできた夢のような世界。数々の苦労の先には、たくさんの笑顔と甘い幸せがありました。

最終更新日:2025年2月8日 12:00
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