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コロナ禍に誕生した“屋台”が繋いだ縁 豊川市で「出張輪島朝市」開催

2024年5月10日 16:33
コロナ禍に誕生した“屋台”が繋いだ縁 豊川市で「出張輪島朝市」開催
今年3月に行われた「出張輪島朝市」の様子

コロナ禍を機に開発された“屋台”が、豊川市の企業と石川県の「輪島朝市」の縁を繋いだ。

今年の元旦に発生した「令和6年能登半島地震」。日本中からさまざま支援が寄せられ、被災地は少しずつ復興へと向かう一方、地震による大規模火災で大半が焼失した“輪島朝市”エリアは、被害状況の大きさから未だ復興までの道のりは長い。

1400年以上の歴史を誇り、日本三大朝市のひとつとして知られる「輪島朝市」。丹精込めて作られた食材や商品が並び、多くの人々が集まる活気溢れる風景は、輪島市の象徴として親しまれてきた。

そんな「輪島朝市」の復興・再建を目的とした「出張輪島朝市」が、2024年5月25日(土)・26日(日)に愛知県豊川市の『イオンモール豊川』にて開催する。「出張輪島朝市」は今年3月に、地震後初めて金沢市金石地区で行われ、全国から約13,000人が来場した。

なぜ、石川県の「輪島朝市」が、遠く離れた愛知県豊川市で開催されることになったのか。その経緯には、コロナ禍を機に、愛知県豊川市の家具会社が開発した“屋台”の存在があった。

『イオンモール豊川』開催の「出張輪島朝市」担当者によると、コロナ禍に豊川市の「老津木工有限会社」が、テイクアウトやテラス営業などをサポートする組み立て式の屋台を開発。震災後、「出張輪島朝市」の開催を知った「老津木工有限会社」が、“屋台を輪島朝市の皆さんに使っていただきたい”という思いから、今年3月に行われた「出張輪島朝市」に一部屋台を無償で提供。その際、輪島朝市の人々と交流を重ねるなかで、現地の復興状況や“県外で活動をしたい”という朝市側の意向を、「老津木工有限会社」をはじめ豊川市に拠点をもつ人々が知り、今回の『イオンモール豊川』での開催へとつながったという。

『イオンモール豊川』の「出張輪島朝市」では、実際に「輪島朝市」で軒を連ねていた約20店舗が出店。海産物や輪島塗漆器、アクセサリーなど輪島市ならではの商品が並ぶ。担当者によると、震災の影響で加工場が使用できず、臨時で金沢市の加工場を借りて、加工した海産物を持参する店舗もあるという。
また開催時には、豊橋市立本郷中学校在校生の有志一同や『イオンモール豊川』専門店の従業員らがボランティアとして参加、品出しや袋詰めを担当する。
担当者は、「人と人との繋がりが、豊川市から日本全国へ広がってくれたら嬉しい」と「出張輪島朝市」への思いを語る。

コロナ禍があったからこそ誕生した“屋台”が繋いだ支援の輪。『イオンモール豊川』の「出張輪島朝市」は、イオンモール豊川1階 サウスコートにて、5月25日(土)・26日(日)の両日ともに10:00~16:00にて開催する。

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