春の味覚「タケノコ」が不作 サイズ小さく、収穫量半減 生育遅れのワケとは

旬を迎えたタケノコ。おいしい春の味覚ですが、ちょっと心配なことがあります。三重の生産者を取材すると、収穫量は例年の半分以下に。サイズも小さいというのですが、不作の原因とは一体…。
今が旬のタケノコ。焼いて香りを楽しんだり、やわらかく煮て、風味を感じることができる旬の食材です。そのタケノコに“ある異変”が。
日本料理 佐藤 佐藤佳弘さん:
「例年よりは、だいぶ高いと思います。」(例年は)約1本600~500円」
Q.今年は
「1000円では買えないですね」
この店のタケノコは、三重県桑名産。佐藤さんによると、軟らかく甘みがあるのが特徴だといいます。
日本料理 佐藤 佐藤佳弘さん:
「これが桑名のやつです。やっと入った桑名産です。いままでは熊本・鹿児島産のもの」
実際に名古屋市中村区の市場に行ってみると、熊本や大分、京都産のタケノコが入荷されていました。ただ、サイズは小さめ。
名促 志賀浩治さん:
「これは熊本産で3500円ですね。12本入りです、2キロで。去年は豊作の年だったので、半値以下だったんですけど、今年は不作の年なので」
生産者や市場関係者によるとタケノコには「表年」と「裏年」が交互にやってくるそう。熊本産は今年「表年」で豊作のはずですが…。
名促 志賀浩治さん:
「小ぶりのものが中心ですね。近年まれにみるぐらい出荷量が少なかった感じ」
Q.この時期の売り場は…
「もっと多いです。そこ(棚)が全部いっぱいになるくらい置いている」
青果店では九州産のものが不作で、代わりに静岡や徳島産のものを仕入れているとのこと。
一体、タケノコに何が起こっているのでしょうか。
三重県桑名市でタケノコを生産している水谷さん。明治時代から代々受け継ぎ、この地で100年以上作っています。
タケノコ農家 水谷美妃子さん:
「渦を巻いている所が、タケノコが出る所なんです。いまは足で探っているんですけど、タケノコの先っちょが出ているのわかります?(サイズは)2S。カワイイですよね」
水谷さんのタケノコ、今年は「裏年」。といってもある程度の量は採れるのですが…。
タケノコ農家 水谷さん:
「(出荷量は)いつもですと、約4キロ出せるのが2キロしか…。半分ですね、半分以下だと思います」
収穫時期も半月以上遅れているとのこと。去年夏の猛暑と雨不足がタケノコの生育に影響しているそうです。
タケノコ農家 水谷さん:
「芽となるタケノコの赤ちゃんが育たなかったのもある。やはり水分が少ないと割れやすい。気を付けて掘ってはいますが」
収穫量が減少しているタケノコ。この先の見通しは…。
タケノコ農家 水谷さん:
「やっぱり雨はほしいですね、あと暖かさと。タケノコは一晩で育つ盛んな時期だと」
今後、暖かい日が続き、適度に雨が降れば収穫量は回復すると期待しています。