おうち時間で気になる「生活音」 “静けさ”求める人が増加 防音対策で周囲への気遣いも
コロナ禍で家にいる時間が増えたことによって、外から入る“生活音”が気になるという声が増えています。そうした中、都会の喧騒を離れたり、二重窓を取り付けて「防音対策」をしたりするなど、“静けさ”を求める人が増えているといいます。
◇
2日朝、東京・渋谷区にあるお寺「香林院」では、座禅会に参加し精神を統一する人たちの姿がありました。早起きしてまで参加した理由を聞きました。
座禅参加者
「静かな時間が過ごせるのは新鮮で、いい時間だったと思いますね」
「なかなか、静かな場所がないので、すごい貴重な経験で、これからも来たい」
都会の喧騒から離れ、“静けさ”を求めていました。
家で過ごす時間が増えたコロナ禍。おうち時間中に気になることを都内で聞いてみました。
実家暮らし
「家周辺の車の音とか、工事の音とかうるさくて」
集合住宅暮らし
「上の(階の)方の足音でしたり、お子さんの走り回る音とか結構、気になりますね。騒音が気になるようになったかなという感じはします」
気になっていたのは「音」。外から入ってくる音に敏感になり、“静けさ”を求めるようになったといいます。
集合住宅暮らし
「週末はガヤガヤしてる所よりは、生活音とか普段、気になる分、リフレッシュしに静かな所に」
埼玉・さいたま市のビルにあるリモートワーク用の予約制レンタルスペース「テレワークSOKO BOX」では、“静けさ”求めて意外な使い方をする人がいるといいます。
レンタルスペースの予約プラットホーム instabase・竹山枝理香さん
「読書とか勉強だったりとかで、自分の時間を過ごされる方が多くなっております」
本来のリモートワークをする場所としての利用ではなく、1人の時間を静かに過ごすために利用する人が増えているといいます。
レンタルスペースの予約プラットホーム instabase・竹山枝理香さん
「カフェだったり自宅だと、生活音ですとか人の動きが目に入ってきたりですとか、それを遮断する形で、1人、自分の時間に没頭するというようなスペースを探されているのかなと」
◇
おうち時間を快適に過ごすための対策をする人も出てきています。
ガラパゴス! 高木実代表
「窓際の防音対策をされるお客様が増えていますね」
窓などの修理や交換をする会社「ガラパゴス!」では、防音ガラスや二重窓の取り付け依頼が、新型コロナウイルス感染拡大前の約1.5倍になりました。特にこの1年は業者を家に入れる抵抗感がなくなってきたことから、今も依頼が増えているといいます。
防音効果が高いというのが、二重窓です。設置することで騒音レベルをかなり和らげるそうです。一方で依頼者の中には、小さな子どもがいることなどから“周囲に音が漏れないようにしたい”という人もいるといいます。
ガラパゴス! 高木実代表
「周りに逆に騒音を出している側ですね。周りに対して防音効果を上げたいという需要の方ですね」
おうち時間が増えたからこそ、周りへの気遣いも大切です。
東京・品川区のホームセンターで売り上げがのびているというのが、床に敷くことで下の階に響く足音などを軽減できるマットです。
DCM 佐藤義一さん
「厚さが(通常の)2倍ある商品になっております。集合住宅などの下の階への防音対策になると」
去年は2021年と比べ、約2倍の売り上げになったといいます。
自分が気になることは、他の人も気になっているかもしれません。生活の変化に合わせて周囲への思いやりが大切です。