幸せという名前をもらった保護猫のオリ2
保護猫のシェルターで出会った一匹の猫、名前はオリ。
交通事故にあってしまったオリは瀕死の状態に。しかし偶然通りかかった心優しい人達に保護され、一命をとりとめました。
シェルターに来たばかりの頃、オリは体に麻痺があり、歩くのがやっとでした。
「歩ける?足動く?」
「ヴ~~~」(威嚇する様子)
うなり声をあげるオリ。まだ人を警戒していました。
それからおよそ4か月。
オリがシェルターを卒業したと聞き、私達は再び会いに行くことにしました。
案内してくれたのは、オリを受け入れたネコリパブリックの内川さん 。
こちらでは、猫たちが新しい家族と出会える場として、保護猫カフェを運営しています。
オリは、この猫カフェにデビューしたというのです。
「こちらのさらに奥の部屋になります」
以前はヒトを威嚇していたオリ、はたして大丈夫なのでしょうか
「こちらです、冷蔵庫の上にいるのがオリ君です」
奥の部屋の少し暗い場所にいたオリ。
「いま、警戒モードが強くなっちゃったんで…」
内川さんが撫でようとすると…
「全然触らせてくれるんですね」「はい、全然こうやって」
警戒することもなく、気持ちよさそうな表情。まるで違う猫のように人に心を許してくれています 。
しかし、ベッドの上からはあまり動こうとはしません。
事故直後は麻痺が残っていたオリ。 やはり後遺症があるのでしょうか。
オリにおもちゃを近づけてみると…
おもちゃに向かって飛び降りてきました 。
「普通に遊んでる」「普通に遊べるようになりました」
「えー、もう(ケガは)わからないですね」
辛そうな様子もなく、元気に遊ぶオリ 。
オリという名前はハワイ語で「幸せ」という意味。
名前の通り、幸運にも後遺症はなかったようです。
「(事故直後は)寝たきりと医師の方はおっしゃっていたんですね」
「今後も強制給餌をしたり排泄の手助けが必要になると伺っていたんですが」
「自分でご飯も食べられるようになって、トイレも問題なく自分でしていたので、すごい回復力でした」「事故にあったと思えないくらい」
その後、オリは徐々に人にもなれていき、今は遊ぶのが大好きな猫に。
オリを事故から救った保護主さんから、専用のおもちゃもプレゼントしてもらいました。
オリは取材スタッフにも心を許してくれるのか、おやつをあげてみることに。
食べてくれるでしょうか。
テーブルの下に隠れてしまったオリ。おやつを近づけると…
食べてくれました。
でもテーブルの下からは出てきません。
しかし、時間がたつとなれてきたのか、すぐそばまで近づいて食べてくれました。さらに
「おおすごい、初めての人でも大丈夫なんですね」「大丈夫です」
初めて接するスタッフにも撫でさせてくれました。
まだちょっとシャイですが、元気で優しいオリ。
この猫カフェで新しいスタートをきりました。
「一日でも早く、新しい家族が見つかることを願っています」
幸せという名前をもらった保護猫のオリ、新しい家族と出会うことができるのでしょうか。