【カメリポ】3年間の「洗濯」に感謝を込めて 卒業の日の「黒板アート」で伝える思い 八幡中央高校 福岡
高校生が卒業式の日に行ったユニークな取り組みです。親への感謝の気持ちを「黒板アート」で伝えようと奮闘する北九州市の高校生に、FBSのカメラマンが密着しました。
■生徒たち
「こうやると、あんまり絵にならない?」
北九州市の八幡中央高校では卒業式の1週間前、生徒たちが制服を使って試行錯誤していました。
この春に卒業を迎える芸術コースの生徒が「黒板アート」の準備に取りかかっていました。
去年の卒業生が描いたのは「お弁当」でした。毎日、朝早く起きて作ってくれた保護者への感謝の気持ちを込めました。
ことしのテーマは「洗濯物」です。
■森本光さん(18)
「制服とか、毎日学校で着ているもの。何回も保護者に洗濯してもらってお世話になっているので、それを題材に選びました。」
日々、学校に通うために洗濯してくれた制服とシャツを描きます。新型コロナの影響で制限され続けた3年間、「制服を着て学校に行ける」という日常の大切さを感じていました。
■草場萠(めい)さん(18)
「この3年間、制服を着られたのも保護者の方々のおかげなので、感謝の思いを込めながら黒板アートを描こうと思っています。」
そして、卒業式当日を迎えました。
■卒業生代表
「この先、どんなつらいことや苦しいことが待っていようとも、きっと乗り越えられるはずです。」
いよいよ、ホームルームで黒板アートのお披露目です。
■森本さん
「たくさん洗濯してくれたこの制服も、きょうで着るのが最後です。たくさんお世話してくれてありがとうございます。」
部活や絵の具で汚れても丁寧に洗ってくれた、感謝の気持ちを込めました。
■森本さんの母
「すごく楽しみでした。将来、自分の夢をかなえられるように頑張ってもらいたいと思ってます。
頑張ってね。」
「黒板アート」は描くだけではなく、絵を消すまでが芸術と言われます。卒業生たちはこれから、真っ白なキャンバスにどんな未来を描くのでしょうか。