ハワイの高校生たちが「うきは市」を訪れた理由 「ハワイの偉人」のルーツに触れる 福岡
アメリカ・ハワイの生徒たちが22日、福岡県うきは市の中学校を訪れ、ペン習字などの体験を通じて交流を深めました。生徒たちは、うきは市に深い縁がある“ハワイの偉人”のルーツにも触れました。
■ハワイの生徒
「こんにちは。私たちは8年生。ミリラニ中学校の1番上の学年。」
笑顔で流暢に日本語を話す女の子。福岡県うきは市の浮羽中学校で、アメリカ・ハワイにあるミリラニ中学校の生徒との交流会が開かれました。
ペン習字で漢字やカタカナを書いたり、英語で自己紹介をしたりしました。
■生徒
「いただきます。」
ハワイの生徒たちは日本の給食も体験しました。メニューはアジフライ、蓮根のきんぴら、小松菜のお味噌汁、ご飯と牛乳です。
アジフライを初めて食べたという生徒は。
■ハワイの生徒
「おいしい!」
「お味噌汁が好きだった。」
今回、なぜハワイの生徒たちは、うきは市を訪れたのでしょうか。学校に来る前に、訪問した場所があります。市内にある「エリソン・オニヅカ橋」です。
この橋に刻まれているのは、日系人で初の宇宙飛行士、エリソン・オニヅカさんの肖像です。オニヅカさんは「ハワイの偉人」と言われていて、生徒たちはオニヅカさんのことを学校の授業で学んでいます。アメリカのパスポートには以前、オニヅカさんの言葉が記されていたほどです。
オニヅカさんはハワイ生まれですが、祖父母は現在のうきは市出身です。生徒たちは今回、うきは市について理解を深めるため訪れました。
オニヅカさんは1986年1月、スペースシャトル「チャレンジャー」でアメリカのケネディ宇宙センターを飛び立ちました。しかし、打ち上げから73秒後に空中分解し、オニヅカさんを含む7人の乗組員全員が亡くなりました。
橋には、オニヅカさんがかつて浮羽中学校で講演をした際に語られた「夢を持とう」という言葉が刻まれています。
■アミナ・シディークキィさん(14)
「次の世代のために、どんなに大変なことでも乗り越えなければならないということを教えてくれている。ハワイと福岡の絆と、彼の功績を他の方々にも見せることができるのはすごい。」
■ジェフ・ホーストマン副校長
「子どもが見たこと、学んだこと、中学校で交流したことを、ハワイの中で伝えてつなげていければ。」
偉人として語り継がれているエリソン・オニヅカさん。うきは市にかかるエリソン・オニヅカ橋は、アメリカと日本の、そして子どもたちの未来への懸け橋となっています。