【影響】葉もの野菜が高い キャベツは前年の4倍に スーパーは「半玉売り」 お好み焼き店は悲鳴 福岡
12月からの寒波などの影響で野菜の高値が続いています。特に高いのが、葉もの野菜です。市内の飲食店からは経営を圧迫しかねないと悲鳴が上がっています。
福岡市内のスーパーで14日、野菜の値段を見てみると。
■阿部まみアナウンサー
「こちらのスーパーでは、白菜や白ネギが税込み300円以上、ダイコンは1本400円を超えていて、様々な野菜が値上がりしています。」
この店では去年の同じ時期と比べ、およそ100種類すべての野菜が値上がりしているといいます。中でも大きく値上がりしているのがキャベツで、1玉が消費税込みで538円でした。
■買い物客
「キャベツはいろんな料理に使うので、すごく必要なので高いけど買いました。もう少し安くなってもらうとね。」
売り方にも工夫が必要です。高値を受けて「半玉売り」のキャベツを例年の倍に増やしました。
■エムズ 美和台店・久松浩一店長
「買いやすい値段、買える値段に落としていかないと売れないので。」
キズがあったり、形が不揃いだったりする「規格外」の野菜も並んでいました。
■久松店長
「ご家庭で使う上では問題・支障がないレベルの商品を安く販売することで、高い野菜もありつつ安い野菜も販売するようにしています。」
福岡大同青果によりますと、1月10日の野菜1キロあたりの価格は、キャベツは304円で前の年の同じ時期と比べ3.7倍、白菜は109円で2倍、レタスとネギも前年の2倍近くになっています。
夏の猛暑や、秋以降の天候不順で生育状況が悪いことに加え、この冬の寒波も影響しているといいます。
福岡市早良区のお好み焼き店です。自慢は、キャベツをたっぷり使った広島お好み焼きです。
■中村安里アナウンサー
「中にたっぷりのキャベツが入っていて、ソースと絡まり合った香ばしさを楽しめます。大満足のボリュームです。」
厨房をのぞいてみると。
■中村アナウンサー
「キャベツ、すごい量ですね。」
■お好み焼 八昌・店主 和泉昌明さん
「多い時だったら30~40玉、それ以上を切る時もある。キャベツ命ですから。」
そのキャベツの高値が続くことは、店にとって死活問題です。
■和泉さん
「これがキャベツの請求書なのですが、おととしの同じ時期が1080円で、最近の値段で12月の終わりごろは4580円。」
■中村アナウンサー
「これは4倍以上ですよね。」
■和泉さん
「改めて見ると、頭が痛いです。」
値段が上がっているのはキャベツだけではありません。小麦や卵、青のりなど、ほとんどの材料が値上がりしています。
定番のそば肉玉は去年の夏、すでに70円近く値上げしていますが、それでも厳しい状況だといいます。
■和泉さん
「キャベツだけではなく、これから何がやってくるのか。たびたび価格を触るわけにはいかないので、悩ましいところです。」
庶民の味を手頃な価格で提供したい思いと裏腹に、厳しい台所事情が続いています。