【備え】福岡と佐賀でも震度4 巨大地震の可能性は30年以内に70~80% 改めて南海トラフ地震臨時情報とは
13日午後9時すぎ、宮崎県沖の日向灘で地震があり、福岡県・佐賀県でも震度4を観測しました。国は今後、30年以内に巨大地震が発生する可能性が高いとして日頃の備えを呼びかけています。
■服部知事
「いつ地震が発生してもおかしくないということに留意いただき、日頃からの地震への備えを確実に実施しておくことが重要です。」
福岡県の服部知事は14日の会見で、今後1週間程度、同じ規模の地震に注意しつつ、日頃の備えの再確認してほしいと呼びかけました。
13日午後9時19分ごろに発生した宮崎県沖の日向灘を震源とした地震では、宮崎市などで最大震度5弱、福岡県久留米市などで、震度4を観測しました。
一夜明けた14日、宮崎県日之影町では落石が確認されました。
■テレビ宮崎・秦萌アナウンサー
「宮崎市生目の水道管が破損した現場です。こちらでは午前9時ごろから修復作業が始まりました。」
地震の揺れで水道管が壊れたとみられていて、付近の住宅2棟で断水したということです。また、この地震により宮崎市の40代の女性1人が転倒して軽傷です。
福岡県・佐賀県では、ケガ人など被害の報告はないということです。
気象庁は13日夜、南海トラフ地震臨時情報「調査開始」を発表し、評価検討会を開きましたが、その後、南海トラフ地震との関連はないとして「調査終了」を発表しました。
南海トラフ地震臨時情報が発表されたのは、去年8月以来のことです。
国は、南海トラフでのマグニチュード8から9クラスの巨大地震について、今後30年以内の発生確率を70から80%と発表しています。
改めまして、南海トラフ地震とは、九州から静岡の駿河湾にかけて震源域が想定されている巨大地震です。最大震度は7、大津波を伴い全国で死者は東日本大震災のおよそ17倍に相当する最大32万3000人と想定されています。
この想定震源域の中でマグニチュード6.8以上の地震が起きるなどした際に出されるのが「南海トラフ地震臨時情報」です。
まず、南海トラフ地震との関連を調べる「調査中」が出され、発生から最短で2時間後に調査結果が発表されます。
発表されるのは、これら3つのうちどれかです。「巨大地震警戒」が発表された場合、津波からの避難が間に合わない一部地域では1週間の事前避難が必要になります。
次に「巨大地震注意」は、去年8月に発表されました。通常の生活をしながらもいつ地震が起きても慌てず行動できるよう備える必要があります。
そして今回発表された、「調査終了」です。南海トラフ地震との関連はないとされましたが、国は巨大地震が起きる可能性を「30年以内に70~80%」としています。ですので、日頃から地震への備えをしておいてください。
家具の固定、水や食料の備蓄、非常用持ち出し袋の準備、そして、避難場所と経路の確認も重要です。