【西日本初】低い天井・テーブルに"いす"はなし「不自由」な架空レストラン登場 その狙いは?
もしも、世の中の大多数が車いすを使う人だったら…。架空の社会を体験するイベントが14日、熊本市で開かれました。
熊本城ホールに出現した架空のレストラン。名前は「バリアフルレストラン」です。中に入ると…。
■内藤有希子記者
「天井が低く、身長160センチほどの私でも窮屈に感じます。また、こちらのテーブルには、いすがありません」
このレストランは、「もしも世の中のほとんどが車いすを使う人だったら」を基準につくられています。車いすを使わない人には「不自由」なレストランです。車いすで移動するため、天井までの高さは150センチあれば十分。テーブルにいすはありません。
■参加者
「ずっとかがんで歩いていて、腰が痛くなりました」
ここでは、車いすを使わない人が少数です。
■車いす利用の店員
「みなさん、二足歩行障害の方ですよね?二足歩行のみなさんは腰を痛めてしまいますよね。何かお手伝いましょうか?」
「車いすを使わない人」向けに頭を守るヘルメットや、座って休むための「いす」が用意されています。西日本では初めての「バリアフルレストラン」の体験。その狙いは?
■公益財団法人日本ケアフィット共育機構経営企画室 佐藤雄一郎室長
「障害というのが心や体にある身体障害や精神障害のある人の問題だけではなく、自分も関わっている問題というのを感じてほしい」
障害は、当事者ではなく「社会が生み出している」。架空のレストランを訪れた人は。
■参加者
「私たちは普段、当たり前に思っているけれども、車いすの人は逆の立場だから肩身の狭いような思いをされているのかなと」
■参加者(小4)
「障害がある人がいたら優しく声をかけたり、手伝ってたりしないとなって思った」
■車いす利用の参加者
「私たちでも過ごしやすいし、普通の方たちも過ごしやすいような環境があればいいなって」
「困りごと」が違う人同士が互いを知り、バリアフリーを考えるレストラン。15日も熊本城ホールで開かれます。