しり?じり?熊本県民を二分する!?南区「川尻」の読み方とその理由は?
視聴者のみなさんの疑問をKKTが調べる「県民のギモン」です。今回は県内にある信号機の標識のナゾに迫ります。
視聴者のみなさんから寄せられた熊本の地名のナゾ。前回(7月)は熊本市東区にある「江津と画図町」を調査。
隣り合う地域なのになぜ漢字が違うのかを調べたところ、明治時代に「江津村」が他の村と合併した際「画図村」と漢字を変えたことがわかりました。そして今回は…。
熊本市中心部から南に約8キロ。鎌倉時代から港町として栄えたこの地域の漢字の読み方は…。
■町の人
「この辺の方はみなさん、通称『川尻(かわしり)四つ角』でわかるので」
正式な読み方は「かわしり」。しかし県民のギモンはここで終わりません!
■熊本地名研究会・藤野芳太郎さん
「(標識)ありましたね。(なんて書いてありますか?)かわじりって書いてあります」
「川尻」という地名には、その歴史が息づいています。
■熊本地名研究会・藤野芳太郎さん
「熊本の入り口の港があったところですね。川尻っていうのは川の尻尾っていう意味でここからお米を全部積み出して関西に贈ったという」
加藤清正の時代から海外への貿易港として栄え、今も船着き場の跡が残されています。
由来を聞いたところで、ここから「県民のギモン」です。
■熊本地名研究会・藤野芳太郎さん
「(太郎:標識ありました)ありましたね。かわじりって書いていますね。地名はかわしりですけどね」
実は、地名は「かわしり」なのに県道にある信号機の標識の読み方は「かわじり」と濁っています。
■熊本地名研究会・藤野芳太郎さん
「地元の人でかわじりって呼んだ人は聞いたことないですね」
近くに住む人に聞いてみると…。
(太郎キャスター)
「かわじりってなっているのわかります?」
■住民
「あー気がついてないです。「かわしり」って言いますもんね。「かわじり」って言わんもんなぁ」
「この辺の方はみなさん、通称:川尻(かわしり)四つ角でわかるので」
ナゾは深まるばかり…。
この標識を管理する南区の土木センターに、ギモンをぶつけてみました。その回答は…。
(南区土木センターの回答)
「この標識は県が作ったもので、熊本市が政令指定都市になったあとから、こちらで管理しています。県に経緯を確認しましたが、なぜ『かわじり』と濁っているのかはわからなかったです」
残念ながら経緯はわからず。今のところ標識を変える予定はないということです。
みなさんも川尻を通りかかった時には「かわじり」の標識に注目してみてください!