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【独自】天草の海が鮮やかなピンク色…夜は神秘的な青色に 地元の人も「初めて」

2024年4月18日 18:55
【独自】天草の海が鮮やかなピンク色…夜は神秘的な青色に 地元の人も「初めて」

17日、天草市新和町の海がピンク色に染まりました。ところが、夜になると一転、神秘的な青色に。天草の海で起きたこの現象は一体何なのか、取材しました。

八代海に面した天草市新和町の海岸に広がるピンク色の海。
■ 有江武利カメラマン
「海がピンク色になっています。触ってみると、どろーっとした感じで、少しザラザラしています」

色の濃淡はあるものの、見渡す限り広がる鮮やかなピンク。

この場所でアオサの養殖をしている松岡邦安さん。17日の朝、収穫に来た時には普段通りの海でしたが、夕方再び訪れると、ピンク色になっていたといいます。
■松岡邦安さん
「20年ばかりアオサの養殖をしていますけど、初めてですね、今の時期は」

夏に狭い範囲でピンク色になることはあるといいますが…。
■ 松岡邦安さん
「フグが産卵する時は、海がピンク色になる。産卵時期かなと思ったが、あまりにも幅が広いので、どうしたもんかなと思って」

このピンクの海、夜になると…青く光る海に。足を踏み入れたり、波が立ったりすると輪を描いて広がる青い光が幻想的です。

毎年のように八代海で発生する赤潮と比べてみると、明らかに色が違います。一体、何が起きているのでしょうか?

熊本県水産研究センターで、海水を顕微鏡で見てもらうと、風船のように丸い生き物が映し出されました。
■熊本県水産研究センター 鮫島守次長
「これは夜光虫で間違いないですね」

この生物の翔太は、刺激を与えると光るプランクトン「ノクチルカ シンチランス」。いわゆる夜光虫です。これが海の色を変えた正体だというのです。
■熊本県水産研究センター 鮫島守次長
「この赤潮は、春先に見られる赤潮、一過性に見られる赤潮です」

魚やアオサへの影響はないのでしょうか?
■熊本県水産研究センター 鮫島守次長
「ノクチルカについては、魚類への影響はかなり少ない。全国発生するところで被害は聞いていない。これがもっと異常に増殖すると、被害が出ないとは限らないと思いますが、アオサや魚類に多大な影響はない。心配するような状況にないと思っています」

実は前日の16日、同じ八代海の約15キロ離れた栖本沖で同じ夜光虫の赤潮が発生していました。それが数を増やしながら流れてきたと考えられるということです。

18日朝、再び現場を訪れてみると、海はいつもの色に戻っていました。自然の神秘が見せてくれた天草の海の表情です。

【スタジオ】
(緒方太郎キャスター)
昼はピンク、夜は青白く光らせた正体は、いわゆる夜光虫でした。18日の朝は海の色はいつも通りでしたが、夕方に撮影した映像では、まだピンク色をしていました。いわゆる夜光虫は、風船のような形で海に浮遊しているため、一般的には同じところにとどまらず、すぐに流れていくそうです。


洗い流せばすぐにきれいに取れることから、アオサの養殖をしている松岡邦安さんは「アオサは洗浄して出荷するため、安心して食べてほしい」と話しています。

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