【豊漁】氷見のブリ 地震復興の後押しに期待集まる
ひみ寒ぶり宣言が先月20日に出た氷見漁港では、きょうまでに水揚げが2万本を超え、異例の豊漁となっています。
飲食店や宿泊施設は、能登半島地震からの復興の後押しになると期待を寄せています。ブリ豊漁で活気づく氷見を、梅本記者が取材しました。
■水揚げ2万本超 「ブリラッシュ」に沸く
脂ののった肉厚の刺身に、だしにくぐらせたしゃぶしゃぶなど、様々な料理が楽しめて「富山湾の王者」といわれる「ひみ寒ぶり」です。
「ひみのはな」浅田 勝料理長「今からどんどんブリも脂がのっておいしくなってくると思います」
旬を迎えたブリが今年は異例の豊漁で、氷見は「ブリラッシュ」に沸いています。
氷見市観光協会 松原勝久会長「神様も(地震被害など)つらいことばかりは与えないみたいな、たいへん期待しています」
ブリが水揚げされる氷見漁港。7キロ以上の丸々と太ったブリだけが、ブランドの「ひみ寒ぶり」として、全国に出荷されます。
先月25日には、12年ぶりに1日3000本を超える水揚げを記録し、けさも1523本。ひみ寒ぶり宣言からの水揚げは2万本を超えました。
仲買人「今年は安値、こんな安いことないわ、初めて。びっくりした」
氷見市では市内25の飲食店が参加して、今月1日に「ひみぶりフェア」が始まりました。
来年2月末までの期間中、フェアに参加する店でブリ料理を注文すると、食事券の抽選に応募できます。
番屋亭 山本貴弘料理長「大変うれしく思いますね、元気になりますよ。ブリさまさまですね」
■地震からの復興を後押し 「氷見応援割」も人気
能登半島地震のつめ跡が残る氷見市内。地元では、好調なブリ漁が復興の後押しになればと期待しています。
地震による断水や配管の破損などで2000万円ほどの損失があった、氷見市姿の「ひみのはな」です。ひみ寒ぶりを楽しみにしている宿泊客が訪れています。
マレーシアからの宿泊客「お刺身食べたい。特にこの時期だと、ブリですね」「寒ブリが楽しみです」
埼玉からの宿泊客「今年は寒ブリがすごいっていう話なので、楽しみにしてきました。そういうところで(復興に)協力できたらなと思っています」
この宿泊施設では、刺身やしゃぶしゃぶ、ブリ大根や塩焼きなど、ブリづくしの料理と温泉で観光客を迎えます。
ひみのはな 柿谷宗明支配人「ぜひ氷見にお越しいただいて、温泉につかって、本場の寒ブリを味わっていただけると思います」
今月からは、市内32の宿泊施設が参加して、宿泊料金が割引になる氷見市独自の「氷見応援割」が始まりました。
宿泊予約サイトの「楽天トラベル」で来年2月まで受け付けていますが、1万円と5000円が割引になるプランは、すでに利用数が上限に達したということです。