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カカオ豆高騰、チョコ専門店に製菓学校…影響広がる まもなく”バレンタインデー”・宮城

2025年2月8日 13:00
カカオ豆高騰、チョコ専門店に製菓学校…影響広がる まもなく”バレンタインデー”・宮城

まもなくバレンタインデー。
この時期に合わせた様々なチョコレートは、私たちをワクワクさせてくれます。

一方、原料となるカカオ豆は高騰し、その影響は様々なところに広がっています。

百貨店で購入する人
「会社と自分用です。ご褒美に買います、予算は決めていないです」
「姉がチョコがすごく好きで、お使いに来たら自分の分もめちゃめちゃ買っちゃった、1万5千円~2万くらいですかね」

チョコレートファンが集まるのは、仙台三越で開催されるチョコレートの祭典「サロンデュショコラ」。

宝石のような美しさのガナッシュに、キウイやオレンジなどフルーツをトッピングした華やかなボックス。
世界各国からおよそ100ブランドが集結しています。

仙台三越・バイヤー 赤川寛さん
「例年以上に活気のある会場になっていて、大変賑わっています。義理チョコといわれるプレゼントをするという需要は一定数ありますが、それ以上に目立っているのが、自分のご褒美フォーユーではなくフォーミーの方が強いですね」

白壁アナウンサーリポート
「ショーケースを熱心に見つめる人、紙袋をたくさん持った人など、きょうも多くの人で賑わっていますが、このチョコレートの原料となるカカオ豆の価格高騰に今直面しています」

国際ココア機関が発表したカカオ豆の月ごとの平均価格のグラフ。

1年前には、1トンあたり約4452ドルだったものが、いまでは1万ドルを超えて2倍以上に上がっています。

日本チョコレート・ココア協会によると、原因の1つはカカオ豆の「不作」。
主な産地であるガーナやコートジボワールなどで起きた異常気象に加えて、カカオ豆が育つ木の老齢化も重なり、世界で奪い合いが起きているということです。

カカオ豆の価格高騰の影響を受けるのは、小売店だけではありません。

安斎アナウンサーリポート
「チョコレートの甘い香りが広がります。部屋の中ではチョコレートを使った実習が行われています」

スイーツなどを学ぶ仙台市宮城野区の専門学校です。
この日、実習のために使うチョコレートは30人でおよそ10キロ。

学生
「チョコレートが好きなので、(実習は)楽しい。(Q将来は)自分で店を持っていろいろなケーキを作りたい」

パティシエを目指す学生が多いなか、チョコレートを使った実習は必要不可欠です。しかし、学校で使うチョコレートの仕入れ値は1年で1.5倍に上がっていて、器具に付いたチョコレートをこれまで以上に大切に。試作や練習用として再利用していると言います。

製菓実習教員・阿部伽奈さん
「チョコレートはパティシエにとって重要な授業内容。(授業を)減らすことは難しいしできない。他の授業とも共同で使ったり、大事に大事に使うようにしている」

一方、こちらは仙台市内に2店舗を構えるチョコレート菓子の専門店です。
この時期は、バレンタイン限定の商品もラインナップするなか、カカオ豆高騰の影響は小さくありません。

チョコレートな関係・パティシエ 青野重和さん
「ここ1年ちょっとですかね。2倍ほど仕入れ値は上がっています。なかなか苦しいところではあります」

多い日には、1日に5キロ~7キロのチョコレートを使うというこちらのお店。
去年、数十円~数百円の値上げをしましたが、それ以降はチョコレート以外の部分で工夫を凝らし、なんとか価格を据え置いています。

チョコレートな関係・パティシエ 青野重和さん
「オリジナルのロゴの箱ではなく、既製品のもので対応したり、作業効率を見直してみたり、必要以上な電気・ガス・水道を節約して、なるべく価格に上乗せしないよう努力しています」

様々な思いが込められたチョコレート。バレンタインデーまで、まもなくです。

最終更新日:2025年2月8日 13:00
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