【特集】青森ねぶた祭で制作体験 共に祭をつくる喜びを
ねぶた祭まで一か月をきり小屋では制作作業が盛んに行われています。祭をつくりあげる喜びを共有しようと、プロの仕事を体験できる取り組みが行われています。
ことし2台の大型ねぶたを手がけているねぶた師の北村春一さんです。
この日は骨組み作業。ねぶたの印象を左右する造形を丹念に仕上げていきます。
緊張感が漂う小屋のなかですが、1組の観光客が入ってきました。
神奈川県からきたという2人が体験したのは実際に運行されるねぶたの紙貼り作業です。
北村さんは2017年から制作小屋での紙貼り体験を行っています。指導役はねぶた師の父蓮明さんのそばで40年間ねぶた制作を手伝ってきた母の玲子さんです。
★北村玲子さん
「自分があのねぶたのあそこ(の紙を)貼ったんだっていうように見方が変わってくるんですよね愛着わくっていうのかなそれってすごく大事だと思っていて」
★横浜からの観光客
「こんな細かいパーツでできてるってあまり考えてなかったのでこれだけたくさんの人が一個一個紙貼ってるなんて知らなかったので」
「テレビで見ていた世界の物だったので実際に触って体験できたことにすごく感動しました」
★ねぶた師 北村春一さん
「実際に触れて欲しいねぶたに触れてもっと身近なものに感じて欲しいという思いから紙貼り体験という形で開催させてもらっています」
地元の小学生もやってきました。初めて触れるねぶたの制作現場です。
★体験した小学生
「難しかったけど楽しかった」
★北村春一さん
「やっぱり文化に触れてもらうことが大事地元青森の文化だからこうやって体験することで構造がどうなっているのか触れることができるし自分の貼ったところだったら実際に本番の祭りも見に来る楽しみっていうのも増えるでしょうから」
北村さんが体験を通じて伝えるのは『つくる喜び』です。青森西高校2年生の伊瀬裕一朗さんは去年の紙貼り体験がきっかけで、北村さんのねぶた制作を手伝い始めました。
★伊瀬裕一朗さん
「はまってああ楽しいなやっぱねぶたはいいなっていうのでほぼ毎日(紙貼り体験に来ていた) 制作が一番かっこいいなって」
小屋には伊瀬さんのほかにも高校生4人が出入りしています。
★北村春一さん
「すごく戦力になってますよ 子どもたちもだんだん楽しみが増えてくるしやることが多くなってくる 1つ1つがやっぱり彼らにとっても勉強になっているような状態かなと思う」
伊瀬さんの目標はもちろんねぶた師です。
★伊瀬裕一朗さん
「(いつかは自分のイメージを形に?)できたらほんと絶対毎日楽しいだろうな (紙貼り体験は)素晴らしい伝統を知ってもらえる機会なんじゃないかなともし仮にねぶた師になったら僕もそういう活動をしたい」
★北村春一さん
「やっぱり第1にねぶたを好きになって欲しいですよねこの伝統文化を次にどんどん受け継いで受け継いでいくものでもあるので若い人たちにもっと興味をもってもらって1人でも多くの人たちに参加して みんなで作り上げていきたいなという思いはあるので」
北村さんが目指す共につくりあげる祭。多くの思いを載せたねぶたが勇壮に練り歩く夏がもうすぐやってきます。
北村さんの紙貼り体験はことしは15日まで毎日行われているということです。対象は小学生以上で小学生は保護者の同伴が必要です。