ハタチになったあの子はどうしてる?親元離れ涙…離島で寮生活送った中学生は今
3連休、県内各地で「はたちの集い」が行われました。新たな一歩を踏み出した愛媛のハタチは、およそ1万2000人。この中には12歳で寮生活を始めた島の中学生も。南海放送が、あの子に再び会いに行きました。
日曜日、松山市の離島、中島で行われた二十歳の集い。ここに、当時中学生だった、ある女の子が出席していました。
笑顔が印象的な、矢野あかりさん。当時12歳。CH.4があかりさんに出会ったのは、今から8年前。この年、生まれ育った松山市の離島、怒和島の小学校からたった一人、中島中学校に入学しました。
父・幸和さん:
「入学式前夜祭やな。入学おめでとう!してないけど」(乾杯)
あかりさん:
「ありがとう」
父・幸和さん:
「最初は、1日目は1日目の夜は寂しいかな」
親元を離れて寮生活を始める様子を取材しました。
父:「じゃあ頑張って」
母:「頑張ってね!」
この年、寮に入ったのはあかりさんを含め4人。あかりさん、同級生たちと初めて尽くしの中学校生活がスタートしました。
あれから8年。12日早朝。振袖姿で高浜港から中島へと向かう船に乗っていたのは、ハタチになった矢野あかりさんです。当時の印象からはガラッと変わり、赤と白の髪の毛に赤の振袖姿、決まっています!
矢野あかりさん:
「きょうは3時半に起きました」
母・初枝さん:
「あっという間でしたね、本当に。寂しいような、でも大人として これからも頑張ってもらいたいなという気持ちでいっぱいです」
あかりさんは現在、山口県の大学で外国語や外国文化を学んでいます。
あかりさん:
「将来ツアーガイドになりたくて、 外国人の人を案内できたらいいなって思ってるので英語を勉強しています」
中学校卒業以来、中島に降り立つのは、5年ぶりです。すぐに再会したのは…
あかりさん:
「え、めちゃかわいいやん!久しぶり~」
寮生活を共にした白井彩香さん。そして、会場に到着すると。
竿尾翼さん:
「え、やばっ」
あかりさん:
「やばって何?!」
竿尾さん:
「いや~別人…」
あかりさん:
「あはは」
2人とも中島以外の島から入学し、一緒に寮生活を経験した仲間です。
津和地島出身 竿尾翼さん:
「島の子たちが狭い感じで深く関わることがあって、すごいそれがよかったなって」
あかりさん:
「入寮した時に泣いてしまったりとか、すごい不安な気持ちを何事に対しても持ってしまう部分があったんですけど、中学校に入って特に寮に入って 自立心というか精神的にまず大きく成長させて頂いた。そこがすごく良かったかなと思います」
中島地区の「はたちの集い」には中島中学校や松山北高校中島分校の卒業生、11人が参加しました。中島地区のハタチは、この10年でおよそ半分に。でも、この日は、11人の門出をお祝いしたいと。地域の方や恩師、後輩たちが駆け付けてくれました。
あかりさん(はたちの自分への手紙読みながら):
「好きなことがいっぱいあるから、 後悔しないようにしてねって感じで書いてます。私は変わってないですね」
8年目のあの時と変わらない笑顔で…今も新しい土地で、夢に向かって大学生活を送る矢野あかりさん。
あかりさん:
「(両親は)中学校卒業してから自分の行きたい高校と大学に進学をさせてくれて、ずっとサポートしてくれていたので、 これからは自分が恩返しできるようにまずは大学でしっかり勉強して 自分の夢を叶えて、また愛媛に帰ってこれるように頑張りたいと思っています」