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「先人たちの遺骨をふるさとに」今も2400の日本兵が眠るペリリュー島へ…愛媛県人の挑戦

2025年4月2日 8:00
「先人たちの遺骨をふるさとに」今も2400の日本兵が眠るペリリュー島へ…愛媛県人の挑戦

戦没者の遺骨をふるさとに帰したい。そう願いながらジャングルの伐採を進める松山在住の人たちがいます。南の島、ペリリュー島の5日間です。

第二次大戦で1万22人の日本兵が戦死したペリリュー島

2月、小さなボートが南の島へと向かいました。日本から3000キロ以上離れたパラオ共和国。目的地は、ペリリュー島です。第二次世界大戦で日米激戦の舞台となり、1万22人の日本兵が戦死しました。戦後、官民あげて遺骨の収容を進めています。

しかし、およそ2400の遺骨が、今も島に眠ったままです。その遺骨の収容を、ジャングルの木々が阻んでいます。

現地の人:
「とても高くて大きい。伐採しようと?それはできない。木の下に遺骨が眠っている」

最大の障壁は、高さ30メートルの怪木・ガジュマル。埋葬地の上に戦後、根を生やしました。現地の技術では伐採不可能。その伐採プロジェクトに、県人たちが挑みます。

先人たちの遺骨をふるさとへ。ペリリュー島の5日間です。

パラオ共和国、ペリリュー島。第一次世界大戦後、国際連盟の委任で日本の統治下にあった島です。南北に9キロ、東西に3キロ。現在およそ400人が住んでいます。

4人の愛媛県人が遺骨眠るジャングルへ

2月13日、この島に4人の日本人が降り立ちました。松山市の白方さんと、林業を営む松本さん、水口さん、中山さんの4人です。

日本戦没者遺骨収集推進協会 白方勝彦さん:
「(木の)下にまだご遺骨が眠っていらっしゃるということ、作業中だということもありますし、あとはまだ不発弾の形もあるので、例えば木を切ってそのまま乱暴に切り倒すということができない。彼らの特殊伐採という方法だとダメージを与えないということで」

島に着いたその足で、遺骨が眠るジャングルへ向かいます。

白方さんは手に入れた資料から、日本兵が埋葬されている可能性が高い、と調査を開始。去年の発掘調査で、遺骨を確認したことから厚労省が1086人の集団埋葬地と特定しました。そこに立ちはだかったのが、高さ30メートルの怪木、ガジュマルです。

多くの遺骨が眠る埋葬地に、戦後、根を生やしました。何本もの木や幹が複雑に絡み合う特有の構造。地元の人たちが、切ったり燃やしたりしましたが、ビクともせず。

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