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「目の前の人の命を救っていける世界に」発明コンテストで入賞!医学部生が考案“命を救うハンカチ”とは

2024年5月27日 18:30
「目の前の人の命を救っていける世界に」発明コンテストで入賞!医学部生が考案“命を救うハンカチ”とは

若者が考え出した独創的な発明の出来を競うコンテストに、愛媛の大学生が入賞を果たしました。独自のアイデアで、いざというときに”命を救う”発明品に迫ります。

発明コンテストで入賞した、八幡浜市出身、愛媛大学医学部3年生の冨岡珠里さんです。

和氣アナ:
「お、タオルハンカチですけど…何ですか?真ん中に、粘土細工のようなものが」

紙粘土でできた謎の部品が取り付けられたハンカチ。

これは…?

冨岡さん:
「胸骨圧迫を行う人の手が触れる部分と、その反対側に、倒れている人の胸の真ん中と接する部分。これらが一つとなったブロック体となっている」
和氣アナ:
「心臓マッサージをするためのハンカチ?」
冨岡さん:
「はい」

正しく心臓マッサージができるよう考えられた、その名も「命を救うハンカチ」。

去年12月、学生が考えた発明品の中から優秀な作品を選ぶ「パテントコンテスト」で、県内の大学生としては初めてとなる「特別賞」を受賞しました。

誰でも正しい姿勢で胸骨圧迫を行える補助具を

最大のポイントは、ハンカチの中央に取り付けられた、この部分!

Q.不安定な形に見えるが?
冨岡さん:
「むしろこの不安定さを活かした”胸骨圧迫補助具”が命を救うハンカチ」

その使い方、実演してもらいました。

冨岡さん:
「手の付け根をブロック体の平らなところに押し当てて、手の付け根から腕までが倒れている人の胸部に対して90度になるように。正しい姿勢へと誘導する」

正しく心臓マッサージをするためには、胸を真上からしっかり押し込める正しい姿勢をとる必要があります。

冨岡さん:
「正しい姿勢でできていないときは、圧迫した時に(補助器具が)ずれてしまうので、うまく胸骨圧迫ができない。ずれないように、姿勢を自然とまっすぐにする。これが一番の役目」

「命を救うハンカチ」誕生のきっかけは、大学1年で参加した救急医療サークルでの経験でした。

冨岡さん:
「心肺蘇生法実習があって、そのときに私だけうまく胸骨圧迫ができなかった」

心肺蘇生法の普及へ “商品化”に向け追求する理想の形

以来スケッチや試作を重ね、救急医学・佐藤格夫教授に指導を仰ぎながら、理想の形を追い求めてきました。

愛媛大学大学院 救急医学講座 佐藤格夫主任教授:
「やっぱりこれまだ、とんがり過ぎてて、これを胸に当てたら痛いよね。素材と形状の大きさと」

佐藤教授:
「医療従事者がちゃんとした胸骨圧迫心肺蘇生をできるかというと、そこすら実は怪しいんじゃないのかというところもある。最終形に向かって、より開発を。試作品を重ねていこうというところ」

命を救うために追い求めた、理想の形。「命を救うハンカチ」は商品化に向けて特許を出願中です。

冨岡さん:
「やっぱり第一発見者の行動がその人の人生を左右することになる。この命を救うハンカチを普及するとともに、心肺蘇生法の普及もして、みんなで目の前の人の命を救っていけるような世界になればと思っている」

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