第二種電気工事士に合格した小学6年生 父の働く姿が勉強の原動力に「少しでも役に立てたらなと」大分
9月、ある国家資格の試験に小学6年生で合格したスーパーキッズが大分県大分市にいました。
合格の裏には、小学生ならではのある努力が隠されていました。
黙々と作業を進めているのが今回の主人公、大分市に住む小学6年生の上田理人くん12歳。
◆理人くん
「完成した時の達成感が1つの楽しみです」
そう語る理人くんが9月合格したのが第二種電気工事士の資格試験。
住宅などの電気工事が出来るようになる国家資格で、合格率はおよそ70パーセント。
高校生や社会人レベルの問題が並ぶ中、学科試験と技能試験を通過し合格した理人くん。記録が残るこの8年で小学生で合格したのは県内で理人くん1人です。
こちらは、理人くんが技能試験に向けて練習用として使ったケーブル。
その量は3か月間で実に7・5キロ分。合格をつかみとった理人くんの努力の証です。
◆理人くん
「電気工事がすごく身近にあったしお父さんとかが大変そうに働いているのを見てたから少しでも役に立てたらなと思って勉強を始めました」
そう!理人くんの実家は電気工事を請け負う会社。県内の飲食店や人気観光地などを中心に取り引きがあります。
幼いころから作業場でお父さんやおじいちゃんが仕事をする姿を眺めていたという理人くん。
「電気工事」に興味を示す片鱗を見せたこんなエピソードも。
◆理人の父・上田潤さん
「昔、何年か前に、マンションに住んでてほかの階の子供が『イヤホンが壊れたんで修理してほしい』と持ってきて。休みの日に、はんだごてを使いながらやりよったらそれにずっと張り付いて『それ何?何?』と聞きよったんでやっぱ興味はあったんかな?」
◆理人くん
「覚えてない」
◆理人の父
「覚えてないか…そっか笑」
国家試験合格の裏には通っている大分市の長浜小学校も大きく関係していました。
◆理人の友達
「いつもは静かな人だけど話したときに面白みのある人だと思う」
◆理人の友達
「何に対しても一生懸命で結構、陰で頑張っているタイプなのでかっこいい」
学校の宿題の1つ自主学習ノートにその答えがありました。
理人くんのノートを見せてもらうとそのほとんどが配線図など電気工事に関する内容。
受験を決めた2023年11月以降、毎日のように勉強に励んでいてその成果が今回の合格に結び付きました。
Qノートについて先生からは何か言われましたか?
◆理人くん
「何やってるか全然分かんないって言われます…笑」
いまは、商業施設の消火設備などの工事が出来るようになる消防設備士の試験に向けて勉強に励んでいるという理人くん。
合格を目指す原動力は幼い頃から憧れてきた身近な存在です。
◆理人くん
「大変だと思うけどお父さんとかおじいちゃんのためにも頑張って、あきらめず勉強していきたい」