政府 「防衛装備移転三原則」運用指針を改正 ウクライナへ防弾チョッキなど提供可能に
政府は、ロシアの軍事侵攻を受けているウクライナに対し、自衛隊が保有する防弾チョッキなどを提供するため、防衛装備品の輸出ルールを定めた「防衛装備移転三原則」の運用指針を改正しました。
松野官房長官は会見で、NSC(=国家安全保障会議)を持ちまわりで開催し、防衛装備移転三原則の運用指針を改正したことを明らかにしました。防衛装備移転三原則は、武器や防衛装備品の輸出を制限する日本独自の原則で、今回、ウクライナに防衛装備品である防弾チョッキなどを提供するために改正されました。
交戦中の国に対し、日本が防衛装備品を提供することは異例のことです。また、自衛隊の防弾チョッキなどを他国に提供するのは初めてです。日本政府は、ウクライナ支援を進める欧米各国と足並みをそろえることを重視しました。
今回の防弾チョッキなどの提供について、松野長官は、ウクライナに限定したものと強調した上で「提供は非殺傷の装備品に限られていて、殺傷能力を持つ装備品を提供する考えはない」と説明しました。