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自民「起訴なら辞職勧告案提出」民主党は?

2010年2月2日 18:08
自民「起訴なら辞職勧告案提出」民主党は?

 自民党は2日、政治資金規正法違反の疑いで逮捕された民主党の衆議院議員・石川知裕容疑者が、拘置期限である4日に起訴された場合、議員辞職勧告決議案を提出する方針を決めた。石川容疑者の処分は小沢幹事長の進退問題に大きな影響を与えるため、議員辞職勧告決議案に民主党は難しい対応が迫られる。

 自民党は、社民党など与野党各党に共同提出を呼びかける方針だが、民主党は決議案にどのように対応するのか。ある民主党幹部は「反対する理屈はないし、参ったなあ」と話している。一方、小沢氏に近い議員からは「否決すべきだ」との強硬論も出ている。「造反が出ればダメージが大きい」として、決議案を採決にかけない方針も浮上しているが、これには世論の反発も予想される。

 一方、小沢幹事長が1日、「刑事責任を問われれば、責任は重い」と自らの進退に言及したことについて、民主党内では、「小沢さんも弱気になったのか」「刑事責任は問われないと踏んで賭けに出たのか」などと、さまざまな憶測が飛び交っている。いずれにしても民主党内では当面、捜査を見極めようという雰囲気が強まっている。

 こうした中、鳩山首相は小沢幹事長を擁護する姿勢を崩していない。公明党・井上幹事長が「民主党としての自浄作用も全く働いていないのも不思議としか言いようがありません」と述べたのに対し、鳩山首相は「小沢幹事長について申し上げれば、立件の容疑事実があるのか否かも明らかになっていないのです。自浄能力を叫ばれるのは、必ずしも適切ではないと思います」と述べた。

 水面下では早くも後任の幹事長人事をめぐって、小沢色を残すのか、一掃するのか、駆け引きも始まっている。捜査の行方をにらみながら民主党内の動揺が続く。