密約文書破棄、事実関係を調べる~岡田外相
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核の持ち込みなどに関する日米間の「密約」問題をめぐり、衆議院外務委員会で19日、参考人質疑が行われ、外務省の密約関連文書の一部が意図的に破棄された疑いがあることが明らかになった。岡田外相は19日午後の会見で、事実関係を調べる意向を示した。
19日は4人の参考人が招致され、中でも外務省・東郷和彦元条約局長の発言が注目された。東郷氏は在任中、核の持ち込みに関する密約が後に問題化するのではと判断して密約関連文書を整理し、最も重要と思われる16点の文書については二重丸をつけて後任に引き継いだという。しかし、外務省が今回行った調査では、このうちの半分にあたる8点が見つからなかった。
その理由について、東郷氏は「当時、外務省の内情をよく知っていると思われる人から、情報公開法施行前に本件に関連する文書を破棄されたと聞いたことがある」と述べ、意図的に破棄された可能性を示唆した。衆議院外務委員会は今後、東郷氏から条約局長を引き継いだ谷内正太郎前外務事務次官の参考人招致を視野に、さらに解明を進めていく方針。
また、岡田外相は19日午後の記者会見で、「外務省としても、東郷氏が引き継いだとする資料がどうなったのか確認する必要がある」と述べ、事実関係を調べる意向を示した。