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民主党代表選は4日午前に 性急だと反発も

2010年6月2日 13:14
民主党代表選は4日午前に 性急だと反発も

 鳩山首相は2日、アメリカ軍普天間基地(沖縄・宜野湾市)の移設問題と、政治とカネの問題をめぐり、辞任する意向を表明した。民主党・小沢幹事長も同時に辞任することになった。民主党は、鳩山首相の次を選ぶ代表選挙を4日に行うことにしている。

 「途中で投げ出すことはしない」と話していた鳩山首相は、就任から8か月半で辞任に追い込まれた。鳩山首相は2日に開かれた民主党の両院議員総会で「去年の暑い夏の戦い、その結果、日本の政治の歴史は大きく変わりました。国民が徐々に聞く耳を持たなくなった。残念だし、不徳の致すところ。その一つには、普天間問題。沖縄にも(鹿児島・)徳之島にも迷惑をかけている。社民党を政権離脱に追い込んだ、その責任を取らなくてはならない。今一つはやはり、政治とカネの問題。自分自身が政治資金規正法違反の元秘書を抱えていたなどということが、私自身、全く想像だにしていなかった。政治とカネ(の問題)に決別をさせる民主党を取り戻したい。2度ほど(小沢)幹事長ともご相談を申し上げながら、『私も引きます。しかし、幹事長も恐縮ですが、幹事長の職を引いていただきたいと』。8か月余り、皆さんと共に、先頭に立って歩ませていただいたことに、心から感謝を申し上げながら、国民の皆さん、お集まりの皆さんへのメッセージといたします」と述べた。

 ある民主党議員は「小沢幹事長との抱きつき心中だ」と話している。

 首相側近によると、1日夕方の小沢幹事長らとの会談を終えた後、鳩山首相は深夜には辞意を漏らしていたという。また、鳩山首相は辞任の記者会見を行わない方針を示しているが、現在、報道陣が会見を開くよう求めている。

 今後、焦点は「ポスト鳩山」に移る。民主党は2日昼前に緊急の役員会を開き、4日午前に両院議員総会を開いて代表選挙を行う方針を決めた。代表選挙までの日数はわずか2日、政治空白をできるだけ短くするということだが、あまりに性急なやり方には党内の反発も強まりそうだ。

 国会の会期末は16日に迫っているが、民主党の国対幹部は「会期延長はしない」と話している。

 民主党は一気に新首相を決めて、来月の参議院議員選挙になだれ込む考え。