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民主党代表選、票をめぐり激しい駆け引き

2010年6月4日 2:16
民主党代表選、票をめぐり激しい駆け引き

 辞意を表明した鳩山首相の後継を選ぶ民主党代表選挙は4日に投票が行われる。これまでに菅直人副総理と樽床伸二衆議院議員が立候補を表明し、3日夜も票をめぐって激しい駆け引きが行われている。また、党内の最大グループである小沢幹事長を支持するグループは3日夜、自主投票を決めた。

 菅副総理を支持する議員たちは3日夜、東京都内のホテルの選挙対策本部で、最後の票固めを行った。

 小沢グループが、樽床議員の支持ではなく、自主投票となったことについても「手は抜けない。向こうは本気だ」と話している。菅副総理が記者会見で「小沢さんはしばらく静かにしていただいた方がいいのではないか」と言い切ったことが、完全な「小沢外し宣言だ」として小沢グループの怒りに火をつけたからだ。

 しかし、この発言について、菅グループの一人は「支持議員の中にも、菅さんが小沢さんを本当に排除できるか疑心暗鬼があった。言わざるを得なかった」と話している。菅グループ幹部は「できれば100票以上の差をつけたい」と話している。

 一方の樽床議員は3日夜、都内のホテルにある選挙対策本部に集まった小沢グループの議員と合流、劣勢の挽回(ばんかい)に懸命となっている。

 選対幹部によると、樽床議員の出馬について、小沢幹事長は「もう鳩山・菅の時代じゃないよな」と支持する考えを示したという。しかし、頼みの小沢グループは結局、自主投票になったことについて、所属議員の一人は「小沢さん一人が強いことで強力だったが、結局、ナンバー2がいないことが弱みだった」と話している。

 党所属のすべての議員にあらためて電話掛けて、樽床議員の支持を働きかけている。