×

沖縄県知事 首相との会談で「現状厳しい」

2010年6月23日 20:10

 就任後初めて沖縄を訪問した菅首相は23日、沖縄・仲井真県知事と会談した。仲井真知事は、アメリカ軍普天間基地(沖縄・宜野湾市)の沖縄・名護市辺野古への移設について、あらためて「沖縄の現状はなかなか厳しい」との考えを示した。

 菅首相は沖縄の戦没者追悼式に参列した後、かりゆしウエアに着替え、沖縄・那覇市のホテルで仲井真知事と会談した。普天間基地移設問題をめぐり、先月の日米共同声明に基づく辺野古周辺への移設に理解を求める菅首相に対して、仲井真知事は「沖縄の現状はなかなか厳しい」と述べ、辺野古移設は実現が難しいとの考えを示した。菅首相は沖縄との関係修復を急ぎたい考えだが、次回以降の協議の場も決まっておらず、進展のメドは立っていない。

 こうした中、菅首相は記者団に対して「(8月末に日米の)検討が終了したから、問答無用で、例えば着工するということは法律的にも政治的にもならないわけでありまして、十分な地元の皆さんとの議論を重ねていきたいと思っています」と述べ、沖縄との交渉は、日米が具体的な移設場所などの決定期限としている8月末にこだわらず続けていく考えを示した。