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菅首相進退めぐり、民主党内の攻防激化

2011年2月18日 18:30
菅首相進退めぐり、民主党内の攻防激化

 民主党・小沢元代表に近い議員16人が民主党会派の離脱を表明して11年度予算関連法案の成立は難しくなった。こうした中、菅首相の進退をめぐって激しい攻防が始まっている。

 菅首相サイドは退陣の可能性を強く否定しているが、民主党内外の動きは緊迫度を増している。

 枝野官房長官は18日、「(民主党代表の)任期の中で、国民から課せられた課題をいかに前進させるかという責任を負っているわけです。その責任を全うしていくことで、全員きちっと一致していると思っています」と述べた。また、菅首相も17日に周辺に対し、「(統一地方選挙が終わる)4月24日を過ぎれば何とかなる」と話し、政権運営に強い意欲を示している。

 しかし、民主党内では反執行部の動きが拡大しており、「(菅首相の退陣は)そう遠くないかもしれない」との声も出始めている。

 松原仁衆議院議員「今日、我々はやむにやまれぬ思いで行動した。(執行部に)09年マニフェストの原点回帰を(要請した)」

 こうした中、自民党・大島副総裁は「民主党側が政権のトップを代えた場合においては、新しい大きな事態として、話し合いをする余地は、オプションはあると、このように思っています」と述べ、菅首相が退陣した場合は話し合いに応じる可能性を示した。

 菅首相は18日夜、公邸に岡田幹事長ら党幹部を呼んで対応を協議するが、有効な打開策は見当たらないのが現状。11年度予算案と関連法案を抱えて菅首相が退陣や解散に追い込まれるのか。官邸には緊張感が漂っている。