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原発事故の全てを国際社会に開示する~首相

2011年9月23日 0:45
原発事故の全てを国際社会に開示する~首相

 アメリカ・ニューヨークの国連本部で日本時間22日午後、福島第一原子力発電所事故を受け、初めての「原子力安全に関するハイレベル会合」が開かれ、野田首相が演説した。

 原発事故の当事国である「日本」、そして「福島」という言葉が各国首脳の口から何度も出てきた会合となり、野田首相は「原発の安全性の総点検を急ぐべきだ」と訴えた。

 野田首相「(福島第一原発事故で)すでに判明している過ちと、そこから導かれる教訓があります。何よりも急がれるのは、それらに基づき、内外で原発安全性の総点検を進めることです。日本は、この事故の全てを迅速かつ正確に国際社会に開示します。私は確信いたします。福島が『人々の強い意志と勇気によって、人類の未来を切り開いた場所』として思い起こされる日が訪れることを」

 野田首相が最も強調したかったのは、原発事故への取り組み、また、教訓を各国と共有して理解、信頼を得るという点にあったようだ。日本が今後も原子力利用を継続し、安全性を最優先に取り組む、また「情報は全て国際社会に開示する」というメッセージに力点を置いた。

 また、野田首相は、福島第一原発の原子炉の冷温停止を「予定を早めて年内を目途に達成すべく、全力を挙げている」と強調した。事故への不安を取り除く狙いがあったとみられるが、福島第一原発の事故を一刻も早く収束させることが国際社会からも求められている。