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福島県知事、2号機温度上昇に不快感示す

2012年2月9日 22:23
福島県知事、2号機温度上昇に不快感示す

 福島第一原子力発電所2号機の原子炉の温度が上昇した問題で、福島・佐藤雄平県知事は9日、「事故の収束宣言の後だけに、政府への信頼に関わる」と不快感を示した。

 2号機では今月初めから、原子炉圧力容器の底にある温度計の一部が上昇し、70℃を超える状態が続いた。「東京電力」は冷却用の水の量を増やし、再臨界を防ぐホウ酸を入れるなど監視を強めていて、9日午後5時には67.9℃と温度は下がる傾向にある。

 この問題について、佐藤知事は9日、県災害対策本部会議で、「収束宣言の話をしている中での事象。不安を与え、(政府の)信頼に関わる」と述べ、不快感を示した。

 経産省の原子力安全・保安院は、「現時点で再臨界の危険はなく、冷温停止の状態は維持されている」との見解を示したが、佐藤知事は「復興に向かい、住民も県内に戻り始めている中だけに、しっかりした対応をお願いしたい」と国に求めた。