野田首相は４日、５人の閣僚を交代させる内閣改造を行った。消費税増税法案について、２１日の国会会期末までに衆議院で採決したい考えを示している。

　野田首相は会見で、自民党が求めている「会期内の法案採決」について、与野党協議などの環境整備を進めるように民主党幹部に指示を出したことを明らかにした。

　一方、自民党・谷垣総裁は「きちっとスケジュールを持って、採決もするという姿勢であるならば、我々も真剣に対応しなければならないだろう」と述べ、採決までの日程に関する政府・与党側の出方を見極めたいと繰り返した。

　民主党は５日午後にも修正協議を呼びかける幹事長会談を開きたい考えで、調整を進めている。しかし、民主党・輿石幹事長は採決の日程を確約することに難色を示している。

　輿石幹事長「採決の日を決めろというのは無理な話。（修正協議入りについて野党側と）直接お会いしてお願いするという方法を考えたいと思っています」「（修正協議は）やってみないとわからないけど、そう簡単にいくかな」

　野田首相は、自民党の求めに応じる形で問責閣僚の交代を含む内閣改造に踏みきった。しかし、消費税増税法案の成立に向けた見通しはいまだ立っていない。