政府が先週、アメリカ軍普天間基地（沖縄・宜野湾市）を沖縄・名護市辺野古沖に移設するための埋め立て申請を行ったことを受け、日米両政府は、嘉手納基地（沖縄・嘉手納町など）より南にあるアメリカ軍施設などの返還計画の策定を急いでいる。

　菅官房長官は２５日午前の会見で、「沖縄の基地負担軽減というのは沖縄の皆さんの思いであり、私ども政府としてもできるだけ早く返還を実現をしたい、そういう強い思いの中で交渉している」と述べた。

　嘉手納基地より南のアメリカ軍施設などの返還をめぐっては、安倍首相が２４日、返還時期の明示をアメリカ側に求めていく考えを示している。返還計画の公表時期について、日米交渉関係者は「埋め立て申請を受けて、アメリカ側は今週にも計画を発表するのではないか」との見方を示している。

　政府としては、沖縄の基地負担軽減に取り組む姿勢を示すことで、普天間基地の辺野古移設に対する地元の理解につなげる狙いがあるとみられる。