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日露首脳会談“北方領土”再交渉で合意へ

2013年4月29日 20:32

 ロシア・モスクワで29日、安倍首相とロシア・プーチン大統領との首脳会談が行われた。両首脳は本格的な北方領土交渉を再スタートすることで合意し、解決に向けた意欲をアピールする方針。

 首脳会談では、10年ぶりとなる共同声明を取りまとめ、首脳レベルの対話を強化し、領土問題解決に向けた交渉を再スタートすることを盛り込む。日本側は、中身のある交渉に応じてこなかったプーチン大統領が本格的交渉を約束したことを評価しているが、実際の交渉は「厳しいものになる」との見方が大勢。

 日本はまず、4島が日本の領土であることを確認したい考え。しかし、プーチン大統領は「歯舞、色丹の2島返還で決着」という方針を変えていない。外務省は「大統領の支持率が下降傾向にある中、領土問題で妥協を引き出すことは難しい」とみている。

 一方、外務・防衛閣僚級協議を立ち上げることや、北朝鮮問題での協力を声明に盛り込む。また、エネルギーの分野でも、日露双方にメリットのある形で協力を拡大していきたい考え。

 様々な分野で連携が深まる中、北方領土問題をどのように進展させていくか、両首脳の決断が今後の焦点となる。